takebonoマンガ夜話8
2005年4月5日前から読みたいと思っていて最近全巻を買って読み終えたのが、大友克洋の『AKIRA』だ。第3次世界大戦後のネオ東京を舞台に、AKIRAという少年を巡った抗争を描くSF漫画といっていいだろう。『ナウシカ』と『もののけ姫』の近現代都市版て感じだ。超能力、軍隊、兵器、宗教、クスリ、国家、ゲリラ、スパイ、バイク、愛憎、友情、生命、死、未来、…この種の漫画においておよそ考えうる全ての要素をこれでもかと散りばめながら、くせのないキャラクターを描ききっていてなかなか興味深かった。核兵器以上のエネルギーを秘めた少年AKIRAの争奪戦は、軍、ゲリラ、宗教団体、大国を巡るものに発展し、多少手に汗を握らせた。完成度は非常に高い作品だと思った。ただ、話の流れが読み切れなかった分、期待と予想がしづらかったというのはあるし、中盤間延びしたというのもあるが、それは例えばジブリ映画のように、読者に価値を開かせる要素でもあるといえる。そう、詰まるところ、この漫画世界をこれ程までに見事に描かれてしまっては、もうお手上げなのである。近未来抗争物ではこれ以降の作品はもう勝負のしようがないのではないか。故にこの作品は、近未来SF漫画の定番とも、傑作ともいわれていいのだろう。
今日は学校で健康診断だった。面倒くさかった。
今日は学校で健康診断だった。面倒くさかった。
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