しゃっくりが100回続くと死ぬのだと。
試しているのです、と少年が。

「いま98…~ッふぇっjrックッ!!…99っ!!」
へー初めて見る。100回目のしゃっくり。

「死ぬのかなー」
「どーだろーねー」

…あっあ…ッッく。
…100ッッ!!!

「…生きてる~!」
「よかったなあ」


深夜に橋本真也とか言いながら、KT画伯が日付過ぎに我が家に来訪。
お茶しながらぐだべり。

この世界を変える力がなにかわかる? それはね、優しさなんだよ

うにゃ。
きみがなみだをながしたときに

ほっとしたんだぜぼくは

もう一度開いたとき
輝けているように

いまはもう一度閉じてみてもいいだろう

開くだけがドアじゃないんだから

自分を傷付けないで生きるには
きみの闇はまだ無邪気すぎて

いまはただ
泣いたほうがいいんだ
いじめる側が、ひとたびいじめられる側になったとき、これほどもろいものだろうか。
やられる前にやろうとする者こそが、一番の臆病者だったんだ。
君が君の不安を除くために使用する暴力こそが、君を不安から抜け出させない。
まるで呪いのようだよね。
最低のループ。最悪の連鎖。
そのしっぺ返しもいつか必ず君のとこに来る。
それでもやめらんないんだろうね。

傷ついてないフリして、他人を傷つけて、
必死で傷つけられないようにしてるけど、
しっかり傷を負ってんの実は自分じゃん。
傷口見えてるか?

少年よ、涙を流せ。
痛けりゃ痛いって泣け。

「死ね…」
とつぶやいた彼の小さな頭を、
ぽんっ、と優しく叩いてやった。
最初、その少年は殻をかぶって閉じていた。
僕は彼の心を開かせようとした。
開いた瞬間ってのは確かにあったんだと思う。

殻を破った彼は、小さな悪魔だった。

その後、僕は、大人の知らない子どもたちの世界を覗くことになる。その大人を味方と認識しさえすれば、子どもたちはむしろ容易にその殻を破り、その正体を晒すのだ。

その少年が決定的に他の子どもと異なる点は、他者を傷付けることに躊躇が無いことであった。彼はいじめに喜びを見出すのである。他の子どもたちは少なからず抱くようなもの、例えば一欠片の罪悪感であったり、報復の恐怖であったり、そういったものが彼にはないのだ。
そのくせ彼は、ときおり、傷付けた相手に対し謝罪をする。そういったケースの場合のほとんどは、状況が彼にとって不利になりそうなときだ。謝罪は孤立を避けるための保身なのだ。
自分の暴力により生まれるものが、事後のフォローやアフターケアでどうにかなると思っている。人をナイフで刺しておきながら、それでもまだ死ぬとは思っていないのだ。
彼は孤立を恐れる。自分で自分を成立させることができないから、集団に依る。協調できるほど力はないから、集団内で居場所を保つには、ネタや敵が必要になってくる。かわいそうになるくらいのイノセンスは、時代に翻弄されながら必死でもがいてる。
そんな彼が僕に聞いてきた。
「人は死んだら、どうなるの?」

僕はハァ!?と大げさにイラついてみせて、
「知らねえよ」と答えた。

彼は毎日開いているというマイデスノートに僕の名前を書いただろうか。
画伯が吐く
KTん家にお邪魔してだらだらしてた。

あはっははは。
メイン写真これでよかったのに。
北海道旅行中はネットカフェに立ち寄る機会が多く、まあ暇なときは夜中とか、ずっとネットサーフィンやらなにやらしてたのだけど。
あるとき、
あの少女Aが管理してるホームページをついに発見した。

少女Aは僕が思ってたよりもいろんなことしちゃッてる子で、いろんなこと考えてる子で、グッチャグッチャになりながらも生を充実させようともがいてる、この怪物のような現代を生きてる女の子だった。

ホームページのブログなんか読んでると、
僕はとりあえず、彼女と出会わせてくれた奇跡を、大切に扱うことができたみたいだなと。
そう思った。

人は、人と、何かを、
一瞬でも、際限なくても、どうだって、
壁を除いて、
できるだけ、
語り合ってもよかったんだよね。

さよなら少女A。
どこかで会えたらまた語ろう。
カラフルダークの少女ニュゥイヤァ
写真は少女Aが描いた「正義の味方」という名前のキャラクター。

冬休みが終わり、少女Aバッチリ「まじめ」モード。
明るい茶髪は焦って染め直したのか所々不自然な茶黒ってかんじで、ポニーテールに元通り。スカートを短くもしないでセーラー服を着こなして化粧をキッチリ落としてたけど、キラキラのピアスが耳に残ったまんまで不自然だった。
「カケホーダイ忘れてて、ケータイ6万いきました。キレられちゃったァハハハ」

はー。

「先生、これ訳せる?」
見せられたのはテキストではなくケータイ画面。
「友達から変なメールきたんですよお」
英文がずらりと。
友達から? え…外国の方? え…バリバリ日本人? はあ。

しかも訳してみたら意味わかんねー文。宗教の教義みたいな言葉の羅列。何を言ってるのか全然わかんなくて。第一タイトルが日本語で「○○(少女Aの名前)へ」ってなってるからまあ友達なんだろうけど。
怪しげな友達付き合いしてんな、と。

少女A、何度も訳しながら、
「うーん、意味わかんないなー」を連発。

軽い思考の末に、
「もう送ってこないで、って返信しますね」とニコリ。

そのあと少女Aはずーっと黙ったまま電子辞書の画面を5分間くらいボーッとみていた。ちらっとのぞいたら、画面はついてなかった。
年が明けても奇妙だねこの子は。
年忘れソウルフル巨頭会談
忘年会というわけでもないが。
ソウルフル巨頭が集いしtakebonoゴミ部屋飲み。
N先生の荒技キリンビールのケース買いは最高に素敵!(写真)ますます惚れますよ、Nねーさん。
モツ鍋で一杯。
美味いワインやのー。
今宵も夜は更け、我々はだらだらと語り合うのでした。
なんて素敵なんだ。
ほら楽しい。こんなに楽しいのさー。
奇跡に乾杯。

酒乱エモーショナルソウルDJサクソフォーンドラゴニックファンタジスタミュージシャンMM氏。
慈愛猫愛たわばトキワカリスマンガ漫画家N先生。
ダークフォース妄想狂ヘポポ教マドロミ死神天才アーチストKT画伯。
そしてお馴染み我らがヘボーンメシア、ソウルフルずぶねリストクズゴミュニティー作家takebono。

どこまでもくだらないことも。
どこまでも真面目なことも。
たくさんたくさんお話しできるからこの巨頭たちすきさ。

僕には、
MM氏みたいに、音楽に刻むうるものもないし、
N先生みたいに、マンガで創造することももうないし、
KT画伯のように、絵に叩き込むこともできないけど、
あるならば、言葉だ。
僕はやっぱり言葉がすきだ。
人と人を繋げる、シンプルで力強く、決して負けない、魂のこもった言葉がすきだ。
ものを書くのもすきなんだけど、それ以上に僕は人と話すこともすごいすきなんだ。
僕が世界と向き合うために選んだソウルは、言葉の価値なんだ。
限られた自由を、限りなく生き尽くすための、僕のコア。

結局朝まで飲んだった。
N先生優しいっ。素敵だなあ。
KT画伯、暖房のリモコンを箱の中に隠したでしょ。意味不明なくだらんことすなっ!
はあ楽しかったっ。
ふらふら。でもまた飲みたいっ。
「かわいくなくない?って使いますよね? 
え?実際?かわいくないんですよ。まずくない?って聞くじゃないですか。だから、まずくなくない?も普通にありますよねぇ。
で、試験?はあ…まあまあでした。
あ、あれ出ましたよ。ス、スラ、…スターリン。
え?トロツキー?…は出なかったですハイ。
先生、「ウバタマ」って知ってますか? え?植物?種子?そうなんだ。え、なんかそれでハイになれるらしいんですよ。あ、あとバナナの皮から幻覚剤つくれるらしいんですよ。…え?やってないですよー。でもそゆこと考える人すごいですよねー。
なんか、ただの何でもない粉飲んでハイになれる人もいるらしいんですよ。え?プラシーボ?へー。はー。
人間の思いこみってすごいんですねー。脳?あーなるほど。
目と耳どっちか器官失うならどっちがいいですか? え?あたし絶対耳。音楽聴きたいし。ピアノやってんですよあたし。
知覚?夢?あーあたしこないだお姉ちゃん死ぬ夢見たんですよ。でも起きたら泣いてたんですよー。そー。悲しくて。
こないだー、「女性専用車両」初めて乗ったんですよー。そう時間帯のやつ。え?あーもう女ばッかですよー。そー。一人くらいオカマもいるかと思ったんですけど、いないンですよー。超キモいですよ女ばっかりって。そんで変な女が「全時間帯さー女性専用車両にしろよー」とか言ってんの!もうバカですよ。それでイライラッですよハイ。だから今普通にラッシュにのまれてますよ。女性の視点?はあそんなもんですよ。
イラつくことってありますか? え?政治?ハア。あたし小学生の時、選挙カーがスピーカーやかましくて家の前演説しながら通ってて、ベランダから「うるせんだよーー!!」ってキレて叫んだんですよ。そしたら「すみません申し訳ありません」ってスピーカーで候補者に謝られたんですよ。そんでそのあとお母さんにむちゃくちゃ怒られたんですよー。でもね、あとでお母さん笑ってました。ハハ♪」

少女A、どんよりした顔で登場。これはなにかあったな、と。

「すッごいイライラしてるときって、どうしてますか?」
「イラついてるの?」
「ハイ」
「酒か、寝るか、愚痴るか…」
…って、16歳の女子高生相手に何言ってやがるんだ僕は…。

「あああーーーーもうーーーーっっっ」

「…クソヤロウ」
「…今日は荒れてるね」
「クソヤロウ…って、書いていいですか?」
「うん」
「10回書きます」
紙に書き始める少女A。

くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎 くそ野郎

「はあぁーーーーもぅーーーーっっっ」
まだ何か書き始める少女A。

あほ あほ あほ あほ あほ あほ あほ あほ あほ あほ 

い、一体何があったのよ?!

「彫刻刀とかってありますか?」
「なに切り刻むの?」
「この辺とか…わかんないし…、すぐ消えるし…」
手の甲をジッと見る少女A。
ゲッ。軽い自傷行為は頻繁のようだなあ。

「あ、そうそう、面白いの、こんなん配られたんですケド」(封筒の中からプリントを取り出す少女A)
「な、なにこれ?」
それは《いじめに関するアンケート》だった。学校で一斉に配られたらしい。つくづく教育委員会は愚かだな。

―――あなたの学校にいじめはありますか?
「いいえ」に○をする少女A。

―――いじめをうけたことがありますか?
「いいえ」に○をする少女A。

―――生活の中で何か困っていることや悩んでいることがあったら書いてください。
少女A、ちょっと考え込んで…、
〈毎日楽しいので、何も困っていません〉 と書き込んだ。
その後で、

毎日楽しいので、何も困っていません〉 と修正。

くふふふふ、と笑った。

試験前の少女Aでした。
少女Aと今日も勉強、いや雑談か。

少女A、ガサゴソと袋を取り出す。
「さッきCD借りてェ、いま聴きたいんですけど、CDウォークマンとかないですよねェ?」
「うーん無いねえ」(何借りてきたのかなあ?むっちゃ気になって覗き込むtakebono)

うッッ!!
―――マリリン・マンソン!?
…そして
―――エンヤ!?

ふうん。

「そう言えば、君がこないだ薦めてくれた『鏡の法則』読んだよ」
「エーあれ読んだんですかー? 酷くつまらなくなくなかったですかー?」
「ハァ?君が薦めたンじゃん」
「…?? …あッ、そッかー、薦める人、間違えてた…」
…??

…このコは、
つかいわけてるな。
きっと友達の輪の中で、
「泣ぃたよー」とか言って、
笑って本を薦めてるんだろう。
泣いてるわけがないのに。
感動もなきままに、
闇を紛れさせてるんだな。

「心の闇ですよ」、か。

でも
どれが
君の、闇なのだ。
僕には、もう
見えないのかもな

まぁ今日は比較的すんなり勉強をしつつ。
高校の履修問題だとか、小説や評論の話、
最後に、近現代史だとか、核兵器の話をした。
少女Aは目を丸くして聞いてきた。
「ソ連、ってなんですか?」

近現代史を学ぶと、少しだけ世界が現実とリンクする。
いまのダーク世代に知ってほしいものこそが近現代史だ。
ちっ。
なにを偉そうに。
バカなtakebonoさん。
それでも冷戦構造について語ってたり。

プリントで折り紙を始める少女A。
「平和の象徴ですよ」
と言って出来上がったのは折り鶴だった。

「頭が痛くなりました」
トークしすぎなんだよ。
少女A、今日もふら〜っと登場。
で、今日も勉強を教えつつ。先週からずっと気になってたことを思い出す。大事な話をするときとか、どのタイミングで切り出そうかなあとか一応は考えるくせに、往々にしてタイミング無視で切り出すことしかできないtakebonoさんは、一応舌ピのやり方などを聞きつつ、切り出してみた。
「…タトゥーは、やってるの?」

少女Aは目を真ん丸くしてニタリと笑みを浮かべた。
「…すッごく、やりたかッたンですけど…」
「うん」
「銭湯に、いけなくなるじゃないですか」
「(?)…う、うん」
「健康ランドも、いきたいし…」
「な、なるほど」
「見えづらい、腰の…この辺ならいいかなァとか…」(腰に手を触れる少女A)
「ふーむ」

見えづらいタトゥーって? ソレなんのためなん? 舌ピアスも同じ論理なんだろうか?
まぁともかく、銭湯&健康ランドとタトゥーを天秤にかけて、今のところ前者が勝っているわけか。

そしてさらにtakebono言及。
「じゃあ、ぶっちゃけ…クスリは? やってるの?」
「エッ?…ッと、…イヤッ…やってないですよォ」
「……」
なに?なに?その微妙なアンサーと動揺? モロにクロ雰囲気じゃんやめてよもう。

「…で、ぶっちゃけ、やってるん?」
takebono得意の優しい連続ワンツー。

「…ナキニシモアラズですよ」
「……」

「(注射)打つのはホントヤバイですよ」(打つマネをする少女A)
「絶対やめな。ダメだよ。(じゃあ錠剤はやってるってこと?)なんかあったら僕に言いなよ」
「ハァ、ハイ」

ネタなのかネタじゃないのか、そしてそもそもその境界すら感じられないのはなぜだろう。彼女の生きる現実は、真剣なゲームなのか、適当なリアルなのか。

「これ誰かわかります?」と言って見せられたケータイ画面の写真には、浅黒い顔の鼻ピアスのいわゆるコギャル2人が笑顔でピースしていた。
「コッチが、あたし☆」

なるほどな。なるほどなあ。
「TVで特集されたりする渋谷の少女たちとか、どう思いますか?」って聞かれたことがあったっけ。
あれはこういうことだったんだなあ。
家でいい子やって。学校でもいい子やって。勉強なんかしちゃったりして。街に出ると変身するのか。誰も気付いてないわけがないと思うのだけど。なんなのか、なあ。

「コレ友達です」と言って見せられた画面が幾つか。その中の一枚にひときわ目立つピンクの髪した上目遣いのガン黒ギャル。
「あっ、口座売って捕まりましたそのコ」
「そうか…」

16歳か。
こんなもんなのか。
反抗する敵すら、見させられてないまま。
眼前に広がる消費世界と消費経済が、否応無く彼女らを巻き込んでいる。
刺激でも、ぬくもりでも、居場所でもないんじゃないか。
彼女らは、そこに存在を認めたその闇を。
ただカラフルに塗りたくりたいだけなのではないか。

16歳の、カラフルな闇。
少女Aの、現在。

「生き地獄ですよ」(また唐突に)
「は?」
「アリ地獄ですよ」
「なにそれ?」
ソウルフル4巨頭会談
ソウルフルな4巨頭が集って、MM氏のお部屋で飲み。
写真はN先生ご持参のマッコルリ。
日本シリーズは結局MM氏溺愛のドラゴンズが敗れ去り、当然だけどMM氏ガックリ放心そして酒乱。「ぐぁぁーー!」
カリスマプレイヤー新庄さんの最終試合のこの夜も、僕らの巨頭会談のこの夜も、同じように時代の流れの一つとして、どこまでもどこまでも更けてゆくのでした。

新世紀を失踪…疾走する僕ら。栄光に朽ちてゆきソウルフルに生き尽くす。もうお馴染みの4巨頭。
酒乱エモーショナルDJサクソフォーンドラゴニックキチガイ地獄外道祭文・MM氏。
カリスマッコルリ猫たわばソウル漫画家・N先生。
ダークサイドマドロミ天才アーチストキチガイ地獄外道祭文・KT画伯。
そして我らが神の使者、ずぶねりソウルフルゴミュニティー作家・takebono。

たのしかったー。
たのしかったー。
たくさんのこと会談したと思ったんだけど。
しかし誰もハッキリ記憶していないという始末。
またしても飲み過ぎたか。
アハハっ。

誰かの存在は、いつだって誰かを生かしてくれている。
ひとりぼっちで手に負えぬほどの欲望を抱えて生きるのは、実際いっぱいいっぱいなことだ。
すぐそばにいる誰かを守り抜く、優しさと強さを持った人間が、もうどんだけかわかんないくらい求められているのだ。
啓示を受けたわけでもなく。
お前は人と人の中で生きよと。
いっぱいいっぱいになるまでは、人は人に優しく在ろうと。
生きているという奇跡に。
出会えたという奇跡に。
敬意を表することが。
実践するということではないでしょうか。

えっと4巨頭会談終了。
ぐだぐだ。
ぐでんぐでん。
少女Aは今日も時間通りに現れた。ほんとにこのコは遅刻をしないのだ。
彼女が取り出した電子辞書のフタ(?)の部分が、3分の1ほど銀色になっていた。よく見ると、小さい銀色のビーズみたいなやつが規則正しく1000個くらい並べられて張り付いてた。よく女子高生がケータイとかにつけるやつだ。びっしりと岩にへばりついてるフジツボのような不気味さだった。
「な、なにこれ?」
「ヒマだったんでェ」
「1個1個付けたん?」
「ぼけなくなりますよぉ」
ニコッと笑って英語のテキストを開く少女A。

で、今日も勉強を教えつつも、ザッツ雑談☆

最近の少女A、小説を書き始めたらしい。出版社への持ち込みと賞への応募の仕方を聞いてきた。勇敢だ。
ラストをまだ決めてなくて書いていないから、一緒に考えて下さいよォ♪だって。うおお超超超読んでみたい!
「ジャンルはなに?」
「え、妄想…です」

ストーリーはこんなかんじ。
◆プッシャーをやっている暴力彼氏Bと別れた平凡な女子高生少女Aは、ある日街で偶然出会った3歳下の少女Cと恋愛関係に至る。蜜月の中で少女Cの現在の彼氏がBであることを知ってしまった少女Aは、錠剤型ドラッグを利用してBを殺害。Bの死を知ったCは自殺。独りぼっちになった少女Aは包丁を持ってディズニーランドへ向かう――。

「バッドエンドにしたいんです」
「すさんでるね」

で、勉強を教えつつ、延々と小説とかマンガの話をしてた。
岡崎先生の『リバーズ・エッジ』を薦めておいた。
何もかも与えられ、創らせてもらえない平成世代の無間地獄。

「『蛇にピアス』って読みました? あれ、ピンときたんですよね」
「金原ひとみは20歳そこそこでアレ書いたんだよ。君もがんばってイカれた文章書いてくださいよ」
少女Aがうふふって笑った。

「実は…やっちゃったんですよね」
「は?」
少女Aがニコッと笑って、ペロッと、舌を出した。

ゲッ…!?

舌ピアス――!?
ボルト付きのネジみたいなでっけえやつ。
銀光りしたままそれは舌のド真ん中を貫通していた。
少女Aが「レロレロ♪」ってやったらカチャカチャ鳴った。
16歳の少女の舌を貫く金属。
象徴的、だとして。
これは、何のどんな象徴なのさ?
セーラー服に短くもないスカートに英語のテキストに、舌ピ。

「親と学校に、バレたらヤバイですよお」
「バレない…もんなの?」
「バレないですよお、今だって話しててもわかんなかったじゃないですかあ。そもそも、話とか…しないしぃ」

間違いない。
恐らく。
こいつタトゥーもやってる。

おいおい金原ひとみー!
少女A、スプリットタンやりかねないぜ!

最初からどこかに。
このコに感じていた僕のソウル。
ヒットした。
やっぱりこのコはカラフルダークだった。

親や学校、そしてもしかしたらクラスメートさえも気付いていないのかも。
そう。
言葉の端々に、匂ったこと。
もし。
もしドラッグをやっていたら。
僕が止めるしかないな。
僕にだけ見せた一面ではないことをただ祈りたい。
見なきゃよかった、と思いたくない。

「16歳のうちに書き上げますよ☆」
「が、がんばれ」
ひどい雨と風。嵐だわあ。
小学生どもがケンカしやがってまぁ大変。仕事場も嵐だわあ。
ぶん殴ればよかったんかな。でもそんなことやっぱしできないんだよね僕。わかってるのです。僕があまいのです。でも子どもは、愚かなのだけど、あれは、自由だ。大人は一体あの自由たちを相手に、少なからずどうあればよいのだろう。

そして嵐の中、少女A登場。セーラー服、ビショビショ。髪の毛、ボッサボサ。
「…大丈夫?」
「大丈夫じゃないですよ」

「酷い雨と風だね」
「飛ばされそうになりました」
「そうか」
「飛んできました」
「そうか」
「えっと、そこに…」
「…?」
「着地して…」
「…??」

で勉強を教えつつ。

少女Aほんと唐突に。
「14歳と24歳って恋愛成立しますかね?」
「はあ?(ドキッ☆)成立するよお(ドキッ☆)」

「援助交際とかってなんなんですかね?」
「はあ?(…なんだ社会問題トークか)」

で勉強を教えつつ、またまた色々語り合っちゃった。
僕が話すことにいちいち「いい言葉ですねー」を連発していそいそと手帳にメモをとる少女A。くっ、僕も君の話すこと全部メモりたいんだよ!
いま書いてる小説のネタも手伝ってもらちゃった。高校生の恋愛事情と鬱屈事情と、あとギャル文字。(「tニ」←「た」なんだって!?)
「使ってる人、見たこと無いですけどね…」

で勉強を教えつつ、政治だとか社会だとか語り合いながら。
少女Aまた唐突に、
「大人に価値、あるんですか?」

僕は。
答えらしい答えを言えなかった。

彼女らは、わかっているのだ。
それがなんだか言葉には出来ずとも。
自分を殺すことで、不安から逃げようとしているのも。
大人たちによって、中途半端にちらつかされてしまった「現実」に。
必死で立ち向かっているのだとも、もしかしたらいえるのかもしれない。

窓がガタガタ鳴った。雨がバシバシあたる音が続く。

「悲しくなりません?」
「なにが?」
「この、嵐が」

そうだね。
そうだよな。

「誰が悪いわけでもないんだよ」と僕は言い。
「希望が持てました」と少女Aの顔に明るさが戻った。

君は素晴らしいね。そこら辺の平均値よりよっぽど素敵だ。
僕は君を応援するよ。
君は素晴らしく生きるべきなのだ。君が創りあげる素晴らしさを、素晴らしくね。

「味方がいないんですよね」
「いなさそうだよね」
少女A。またしても。
今日はもろにギャルルック。普通にいるぞこうゆうコギャル。
相変わらずのオーラ。
喋ってると、マジどーしても笑ってしまう。
アハハッハッハハ☆

「笑い方がおもしろいですねっ」
おもしろいのはおめーだよっ。

で、今日も英語。

例題――
〈Mahatma Gandhi had been…〉

「マハトマ…って誰ですか?」
「インドのガンジーだよ。知らんの? 僕が尊敬する人だよ」
「へえーぇ」
「すばらしい人だったんよ」
「あっ、あのガンジーか。知ってる」
「暗殺されちゃうんだけどね」
「へえーぇ。…ねぇねぇ先生」
「…なに?」

「暗殺するとしたら、どうやって暗殺しますか?」

「は…?」
「暗殺ですよ」
「え…誰を? ガンジーを?」

「え…、ヒサヒトさまとか…」

「…ッッ!??」

――この問題わからないんですけど。
「むずかしっなこれ。?じゃない?」
「ファイナルアンサー? …正解っ」
「は?」
「明日届くと思いますよ」
「は?何が?」
「札束が」
「……」

その後、1時間ほど、勉強そっちのけで語りあっちゃった。
政治とか経済の話を。
親とか他の先生とかに話されたらクビかなー。
でもだいぶ盛り上がっちゃった。楽しいー。

「いつかカネでオトコを買ってみせますよ」
「がんばれ☆」

今日のバイト、こんな感じ。
あー少女Aマジおもしれ。もーだいすきなんだけど。
今日はだいぶ友達になれたぞ。ハハハッハハッ。
「少女A語録」をコソコソとメモってたら、
「なんですかそれ? みせてくださいよ!」と勘が鋭いんだよ君。速攻でグシャっちゃったから、今日はホントにおもしれーことたくさん言ってたのに忘れちゃったよもうマジ残念。もーう。

「いま頭の中で文明開化が起こっていますよ」
「グローバリゼーションだね☆」

こんな妹がほしいなあ。
いややっぱり欲しくないな。
ソウルフル3巨頭会談
ドバドバに嫌がらせに近く降雨したこの日の夜。
takebono宅のゴミ部屋で。
かねてから念願の3巨頭会談が現実化しました。
写真はN先生の台湾旅行土産で台湾酒。50度。うおッッ。美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
飲みすぎた。
飲みすぎた。
楽しかった。

世界を変える3巨頭会談。
ダークサイダーまどろみソウル画伯・KT氏。
鬼才猫才たわばがにソウル漫画家・N先生。
そして僕、クズゴミュニティーずぶねりソウル作家・takebono。
あと、エモーショナルDJ酒乱サクソフォーン・MM氏がくれば4巨頭会談だったのに、MM氏欠席。残念っっ。

夕方、ずぶ濡れで既に酒が入った状態でKT氏到着。
その後、徹夜仕事明けでふらつきながらN先生到着。

ディープでアダルティーでソウルフルな巨頭会談を延々と。
なんでもいけるなぁ我々。いや我々に語れないことなどないのだなぁ。
下ネタは三島由紀夫から妄想王KT氏の虚構現実のリアリズムまでどこどこまでも。
政治や社会を語ればたわばからあべしンゾウまでどこどこまでも。
恋愛やら友達やらの話はどこまでもどこまでも。
音楽や映画やマンガはどこまでもどこまでも。
そして心優しきヒートSD氏の魂が会談の途中で度々出現。愛されてるなあヒート。

しかし面白いな。
KT氏は無限の可能性。天才。憧れる。
N先生は大人の女性。文化人。憧れーる。今度デートにさそお。
無根拠ソウルファイターtakebonoは、それでも僕は僕の僕にしかわからない価値を知っている。
だから僕はこんな人たちに出会い、語り合えるのだ。
うれしくて。
たまらない。

今度は僕のいろんなソウルメートたちと、巨頭たちとを、ソウルフルに出会わせてみたい。意志が意思と意志を生む。

どこかでつながっているはずの世界を
僕がソウルでむすぶこと


会談が無事終わったのはまだ暗闇の4時。
平日だぞ。一般的な勤労者ならありえね。
「ありえないよねッ」(byヒート)
狭い我が家だもんで。睡眠デリケートな母さん明日キレてるんだろーなー。

3巨頭会談は世界を変える兆しを見せたのか。
もっともっともっともっとー。
話していたかったよー。
すんげえ酒のマワリヨウ。
家飲みでよかった。
たーのしかったっ。
☆−☆
まどろみ星雲から来た大使
KT氏とだらだら話し込んだ。
彼のアウトサイダーダークソウルアート絵画を見せてもらっちった。
まじすげ。精神きてる。イカれすぎもこりゃまたイカれすぎ。
写真はKT画伯の即興アートです。これはまだまとも。部屋に飾ることにしたわ。キャラクターの作りがまじツボ。
だがなぁ。だがなぁ。彼自身含めて、これは人、それぞれによってくるだろうなあ。
狂ってるんだもん。
感覚としてやばいんだもん。
しかし僕うれしくなっちゃったよ。
いまの僕は、こんな人に出会ったか。
ソウルの導きで。

本物って恐え。
奇跡ってやつは、やっぱ幾重にも重なってやがるわ。

後にそれが才能の片鱗と呼ばれるような。
潤ったら終わりのような。
ソウルをコラボする時代が。
takebonoとKT。
次年号ルネッサンス。

落ち着いてみると、ばかげてるな。
狂ってるだけ。
でもそんでもよいかも。
Bちゃん以来じゃね。
Bちゃんどう思うかなこれ。

時代に殺される前に僕ら。
何を創ることができるのだろ。

ha-ha-hahahaha☆
少女A。再臨。
そこらへんにでもいる現代都会型女子高生。でも。
セーラー服姿がサイコーに似合ってない。僕だけが感じてるような違和感。
茶髪だったのに、無理矢理黒くしたような黒髪。かつて僕も茶髪を戻したときそんな風に変なブラックになったんだよ。
高校生の黒髪か。
そっか。夏休みは終わったんだね。
今日は――英語。

例題――
〈Mr.Black had been ……〉

「この…ミスターブラック、…黒人だったら良いですよね…」

「(始まった…)確か、ホワイトっていう黒人の野球選手はいたよ」(takebono即答)
「へぇ」
「やっぱ親がつけたのかな?」
「名字ですよォ、ああゆうの」
「そっか」

「え、でも、ミスターイエローとかって嫌じゃないですか?」

「…それは…(日本人?!!)」
「あっ、そうか!」
「…?」

「ミスター…ミスターブルー!」
「陰鬱そうで、それは響きが良い。使わせてもらおかな」
「じゃあ、ミセス・ブラック」
「…」
「イエローボーイ!」
「…♪」
「イエローボーイ!よくないですか?」
「♪」

「えへっへへっへー」
君はどこまでも愉快だなぁ。
ガッガガッガッガッガッ……(電子辞書のキーを叩く音)
「??」
「こやつめ」
「???」

――倖田來未知ってます?
「うん」
「クズですよね」
「…」

――頭良いですよね?(教えてあげて問題が解けたとき)
「えっ、僕が?」
「イヤ…この問題考えた人」
「なんだ…」

君はどこまでも愉快なカラフルダークだわ。
「何が可笑しいんですか?」と微笑む君が、僕のツボなんだよ。一番可笑しいんだよ。

――この本面白かったですよ。(本を取り出す)
「三浦展の?『下流社会』の続編?(こいつこんなん読むのか?)」
「カリュー?」
「え?」
「ゲリュー、って読んでました。」
「…そんな日本語は無いよ」
「ハァ!?でも上はジョーリュー(上流)じゃないですかァ!」
「なるほど。上下(=じょうげ)か。もっともだ」

今日のバイト。こんなかんじ。
おもしろかったなあ。
君がもしこのブログ奇跡的に読むときなんかが来たら、僕のソウルをもってして、君を奇跡に変えてやる。
若さとは素晴らしいものだね。

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