勉強の日々。だが。独学のデメリット――早くも勉強が手につかない。どうしても小説を読んじゃうんだなあ。
◇定期的にTAから借りる森博嗣ミステリ。7冊目は『笑わない数学者』。相変わらずイカれ理系子弟コンビの活躍が面白い。理系とミステリの根源的な絡みのようなものがそもそも面白い。
−偉大な数学者が住むオリオン座の館。パーティーの席上で、12年ぶりに博士は庭にあった数トンのオリオン像を一瞬で消してみせた。一夜明け、再び出現したオリオン像と共に2つの死体が発見される。 3つの家系。3人の失踪者。3つのドームとオリオン座。宇宙における密室はどちら側だ? 神のトリックがそれを可能にするとき、「定義するものが存在するものである」と博士は言った。円の中心に立ちながら円をまたぐことなく円の外へ、僕らは出られるのか? 出られなければこの謎は決して解けない。
「数学が何の役に立つんです?」
「鶯の美しい声に何の意味があろう?森へ行って聞いてみるがよい。…全ての美は、それを尋ねる者には、役に立たぬものだ。…哲学者は何の役に立った?存在の複雑さをベクトルのようなものに置き換えて何になる? 心理学者は何の役に立ったかな?解放と処方を入れ替えて、絶叫と抑制の多角形の頂点を一つ移動したに過ぎないではないか。 物理学者は、世界中の金を集め、統合というただ一つのマジックさえまだ完成させてはいない。…誰が何の役に立った?一人でもよい、役に立った者を思い浮かべてみたまえ。よいか…、少なくとも数学者だけは、自分たちが役に立つなどとは決して言わなかった。何故なら、それが我々の唯一の真理であり、名誉なのだ」
◇定期的に読むホラー系小説。今回は、そのぞっとする恐ろしさで評判の、貫志祐介の『黒い家』を読みます。確か映画にもなってたな。絶叫するスプラッタ系の恐さじゃなく、独特のぞくぞくするおどろおどろしい恐さだとか。で、読んでみて…。…恐えぇコレ、ものすんごい恐えぇ…。ノンストップの悪夢のような現代ホラーだ。僕は久しぶりに寒気を感じたよ。今や生保ってなんなんだろう。「モラル崩壊」なんだそれ?って感じ。今夜はよく眠れそうだ。
−生命保険会社の保険金支払い査定業務を担当していた会社員・若槻慎二は、ある日顧客の家に呼び出され、その家の子供の首つり死体の第一発見者となった。後日、死亡保険金の請求に訪れた顧客の不審な態度が、若槻にある疑惑と恐怖を抱かせる…。 善意で踏み固められた道も、地獄へ通じていることがある。人間社会に潜む悪夢のような恐怖。黒い家の人間には、心が無い。人間の恐ろしさを究極にまで描ききった衝撃作品…。恐いぞお。
◇定期的に読む石田衣良。今回は『エンジェル』を読んだ。やっぱり、石田衣良作品いい。今回も少しだけ感動した。
−僕は誰かに殺された――そして未だ世界を彷徨っている。フラッシュバックが輝くとき、空白の記憶は僕自身の選択でもあったことに僕は気付く。僕は幸せにこの世を生きたのだろうか。死んでしまった今、僕は初めて思う存分に生きている。死の中の「生」は、ただ繰り返す生命の追憶を、儚さと微睡みをもってして僕をその中で迎えていた。かつて僕が愛していた人を守り抜くために、いま天使の最後の攻撃が始まった。
◇定期的にTAから借りる森博嗣ミステリ。7冊目は『笑わない数学者』。相変わらずイカれ理系子弟コンビの活躍が面白い。理系とミステリの根源的な絡みのようなものがそもそも面白い。
−偉大な数学者が住むオリオン座の館。パーティーの席上で、12年ぶりに博士は庭にあった数トンのオリオン像を一瞬で消してみせた。一夜明け、再び出現したオリオン像と共に2つの死体が発見される。 3つの家系。3人の失踪者。3つのドームとオリオン座。宇宙における密室はどちら側だ? 神のトリックがそれを可能にするとき、「定義するものが存在するものである」と博士は言った。円の中心に立ちながら円をまたぐことなく円の外へ、僕らは出られるのか? 出られなければこの謎は決して解けない。
「数学が何の役に立つんです?」
「鶯の美しい声に何の意味があろう?森へ行って聞いてみるがよい。…全ての美は、それを尋ねる者には、役に立たぬものだ。…哲学者は何の役に立った?存在の複雑さをベクトルのようなものに置き換えて何になる? 心理学者は何の役に立ったかな?解放と処方を入れ替えて、絶叫と抑制の多角形の頂点を一つ移動したに過ぎないではないか。 物理学者は、世界中の金を集め、統合というただ一つのマジックさえまだ完成させてはいない。…誰が何の役に立った?一人でもよい、役に立った者を思い浮かべてみたまえ。よいか…、少なくとも数学者だけは、自分たちが役に立つなどとは決して言わなかった。何故なら、それが我々の唯一の真理であり、名誉なのだ」
◇定期的に読むホラー系小説。今回は、そのぞっとする恐ろしさで評判の、貫志祐介の『黒い家』を読みます。確か映画にもなってたな。絶叫するスプラッタ系の恐さじゃなく、独特のぞくぞくするおどろおどろしい恐さだとか。で、読んでみて…。…恐えぇコレ、ものすんごい恐えぇ…。ノンストップの悪夢のような現代ホラーだ。僕は久しぶりに寒気を感じたよ。今や生保ってなんなんだろう。「モラル崩壊」なんだそれ?って感じ。今夜はよく眠れそうだ。
−生命保険会社の保険金支払い査定業務を担当していた会社員・若槻慎二は、ある日顧客の家に呼び出され、その家の子供の首つり死体の第一発見者となった。後日、死亡保険金の請求に訪れた顧客の不審な態度が、若槻にある疑惑と恐怖を抱かせる…。 善意で踏み固められた道も、地獄へ通じていることがある。人間社会に潜む悪夢のような恐怖。黒い家の人間には、心が無い。人間の恐ろしさを究極にまで描ききった衝撃作品…。恐いぞお。
◇定期的に読む石田衣良。今回は『エンジェル』を読んだ。やっぱり、石田衣良作品いい。今回も少しだけ感動した。
−僕は誰かに殺された――そして未だ世界を彷徨っている。フラッシュバックが輝くとき、空白の記憶は僕自身の選択でもあったことに僕は気付く。僕は幸せにこの世を生きたのだろうか。死んでしまった今、僕は初めて思う存分に生きている。死の中の「生」は、ただ繰り返す生命の追憶を、儚さと微睡みをもってして僕をその中で迎えていた。かつて僕が愛していた人を守り抜くために、いま天使の最後の攻撃が始まった。
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