前回思考してから間をおいて、でもずっと考えておりました無知takebono見切り発車的経済論。
前回から引き続く、社会そして経済という怪物に向けた僕の問い。
「市場メカニズム〈神の手〉に、僕らが僕らの社会を「どれくらい」そこに委ねるべきなのか――?」

「全部委ねちゃえ!そうすれば全てうまくいく」ってのが市場原理主義の考え方だな。資本主義の行き着く極地だ。規制緩和及び撤廃。自由。優勝劣敗・弱肉強食。欲望。夢。競争。格差。どうやらそれらが、〈活気溢れる社会〉とかいうやつらしい。
一方で、それを否定し「何も委ねるな!」というのが、統制・計画経済だな。政府が経済を統制する、社会主義の考え方だな。平等。安定。質素。博愛。人間性。どうやらそれらが、〈搾取のない豊かな社会〉とかいうやつらしい。

いまの社会は完全に資本主義だけど、でも完全な市場主義だともいえない。「混合経済」というやつだな。市場メカニズム〈神の手〉に、社会の全ては委ねずに、規制し管理し守るべき所は国や公共機関が担っている。市場の失敗や暴力から人々を守るシステムは既得権益の温床にもなっているけど。この状況は、どっちつかずであり中途半端でありそしてバランスがとれているともいえるのだろう。人それぞれの立場があるだろう。ただ、問題が問題として論じられるとき、結局はこの状況からどっちにいくのか?なのだと思うから、いろんなケースにおいても、やっぱり僕の問いは問いであっていいと思うんだけど、どうだろうか?
「市場メカニズム〈神の手〉に、僕らが僕らの社会を「どれくらい」そこに委ねるべきなのか――?」

わけのわからないものを考えるとき、きっとほとんどわけがわかっていない。どれくらいわけがわかっていないのかもわかっていないのかもしれないし、それ自体もわかっていない。だから前提とか基礎とか何度やったってわからないし段々わかっていってるのかもしれない。無知の知だとか言いながら。
そして僕が未だわかっていないのは、そもそものそもそも、市場経済とはなんぞや?であった。

とりあえず経済学というモノサシに乗っかって、規定してみることにする。
人間は「できるだけ自分にとっての利益が最大になるように行動する動物」
企業は「できるだけ企業に関係する人々の利益が最大になるように行動する組織」

そんなことを考えながらここ数週間ほど過ごした。
最近、両親が不動産物件を探し始めている。老後の田舎移住計画はすったもんだしてるらしいが、それ以前に今住んでる家がいい加減に耐震がやばいんじゃないかとビビり始めたらしいのだ。とりあえず近辺でもいいから引っ越したいらしいのだが、しかしなかなか進展はしていない。同時に、takebonoさんの願望の一つ・ルームシェアもなかなか進展はしていない。何故かってっと、土地というものがあまりにも高いからだ。当然。日本の地価は、大都市圏は人々の年収に比べて異常に高い地価。持ち家は相当困難なことであり、ローンやら相当な金やらを積んでも、通勤ラッシュを逃れられないくらいの住宅環境におかれること多々。賃貸となると、狭い割に家賃が高く、借家人の生活も楽ではないこと多々。日本の地価は欧米主要国に比べて高いのは自明だ。

そこで思うわけです。そもそも「価格」とはなにか?ということを。
商品の値段とは、「生産費+流通費+利潤」を一つの見方として。そして一方では。
「価格」とはそもそも「誰が」「何を」「どんだけ」消費するかを決める手段の一つである、わけです。需要と供給のクロス図−あの誰もが一度は見る「需給曲線」が全てを物語るわけです。

「価格」。これこそが市場経済が誇る最強のメカニズムです。「神」とまで言われた「価格」さん。それは一つの神秘な秩序でもあった。
そもそもこの世において、限りある資源や財に対し、人の欲望は限りがない。人間が「できるだけ自分にとっての利益が最大になるように行動する動物」ならば、誰もがモノやサービスを手に入れたいと思い、行動するはずだ。奪い合い、殺し合うかもしれない。できるだけ秩序や正当性を保ちながら有限な資源や財やモノやサービスを分配するにはどうすればいいのか?を考えたとき、いろいろありますね。「試験」、「早い者勝ち」、「抽選」、「コネ」、「ジャンケン」、「戦争」、「共産主義」、「ジャイアン」なんかがあります。
そして資本主義社会では「価格」こそがそのトップに君臨するのです。今日の僕は99円ショップで野菜ジュースを買いました。なぜ僕はそれを買ったか?
ちょうど2年前の今頃の季節に、僕に「自己分析」について語ってくれたあのKRちゃんの顔が浮かびました。自己なんか分析する前に、経済を分析した方が絶対に良いです。そんなことは今だから言えるんだけど。
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