◇友達に借りた、舞城王太郎のデビュー作『煙と土と食い物』を読んだ。なかなか読ませるねえ舞城ワールド。一気に読んでしまった。
−連続主婦殴打生き埋め事件発生! その5人目の被害者はおふくろだった。サンディエゴ帰りの外科医・四郎は、血と暴力に依る復讐を決意する。 螺旋図?ぬいぐるみ?ドラえもん?矢印?イカれた謎たちが次々と、ミステリ的に降り注ぐ。この猟奇事件の犯人は?? そして四郎とその最凶家族を巡って、血と暴力渦めく地獄戦争のその果ては、遂に凄絶な宿命にも辿り着く! うわあ!もう!すご!
「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてまうんやで」
◇島田雅彦を初めて読みます。『自由死刑』を読んだ。生きることと同じくらい死ぬことって大変なことなんだなあと思った。
−1週間後に自殺しよう。それが俺の「自由死刑」だ。さて執行日まで何をして過ごそうか――? 酒池肉林?享楽?復讐?救済? 全て済んだ。案外疲れた。命も売った。臓器も売った。そして聖書を読むアイドルと俺は誘拐の旅に出た。殺し屋の外科医が俺たちを追う。果たして俺は無事に死ねるのか? 死への自由は残酷にも独立した欲望と歓喜に支持されながら、俺は自由に死刑執行されるのだ。死ぬこととは、生きること以上に過酷な自由を要する行動だ。俺は自由死刑囚として、自由との最後の闘いに挑むのだった。
「人殺しを諦めて、自分が死んだらいいじゃないか。そうすれば、少なくとも、自分が生きていた世界は消滅するだろう」
「…あなたはそういいながら、世界に戦いをしかけたじゃないですか。あなたは今や、隠れた英雄だ。戦いは始まったばかりだ」
「あんたは生きる欲求が強いんだ。だから、自分が死ぬより他人を殺そうとする。自分でもわけのわからない憎しみとか悪意が、あんたを生かしてくれているんだろう。そのうち、あんたも生きる欲求の強さに振り回されて、死んじまうんだ。あんたの親父さんが、食い過ぎて死んだようにね」
「やっとわかりましたよ。…私の父もあなたも、そして私も、つまりは死のアーティストなんだ!」
−連続主婦殴打生き埋め事件発生! その5人目の被害者はおふくろだった。サンディエゴ帰りの外科医・四郎は、血と暴力に依る復讐を決意する。 螺旋図?ぬいぐるみ?ドラえもん?矢印?イカれた謎たちが次々と、ミステリ的に降り注ぐ。この猟奇事件の犯人は?? そして四郎とその最凶家族を巡って、血と暴力渦めく地獄戦争のその果ては、遂に凄絶な宿命にも辿り着く! うわあ!もう!すご!
「生きてても虚しいわ。どんな偉いもんになってもどんなたくさんお金儲けても、人間死んだら煙か土か食い物や。火に焼かれて煙になるか、地に埋められて土んなるか、下手したらケモノに食べられてまうんやで」
◇島田雅彦を初めて読みます。『自由死刑』を読んだ。生きることと同じくらい死ぬことって大変なことなんだなあと思った。
−1週間後に自殺しよう。それが俺の「自由死刑」だ。さて執行日まで何をして過ごそうか――? 酒池肉林?享楽?復讐?救済? 全て済んだ。案外疲れた。命も売った。臓器も売った。そして聖書を読むアイドルと俺は誘拐の旅に出た。殺し屋の外科医が俺たちを追う。果たして俺は無事に死ねるのか? 死への自由は残酷にも独立した欲望と歓喜に支持されながら、俺は自由に死刑執行されるのだ。死ぬこととは、生きること以上に過酷な自由を要する行動だ。俺は自由死刑囚として、自由との最後の闘いに挑むのだった。
「人殺しを諦めて、自分が死んだらいいじゃないか。そうすれば、少なくとも、自分が生きていた世界は消滅するだろう」
「…あなたはそういいながら、世界に戦いをしかけたじゃないですか。あなたは今や、隠れた英雄だ。戦いは始まったばかりだ」
「あんたは生きる欲求が強いんだ。だから、自分が死ぬより他人を殺そうとする。自分でもわけのわからない憎しみとか悪意が、あんたを生かしてくれているんだろう。そのうち、あんたも生きる欲求の強さに振り回されて、死んじまうんだ。あんたの親父さんが、食い過ぎて死んだようにね」
「やっとわかりましたよ。…私の父もあなたも、そして私も、つまりは死のアーティストなんだ!」
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