明け方に運命のブラジル戦を観るため、12時過ぎに寝る。
そして夢を見た。
夢の中の僕は、カレーを食いながら試合を観ていた。
サムライブルーの、誰かのゴールが決まった。
あああ。
奇跡は起こるんだ。
世界が、揺れた。

4時前に目が覚めた。試合前だった。日本のワールドカップ最後の試合が始まった。
やはりカワグチは神懸かっていた。ブラジルのシュートを何発も防いだ。
吠えていた。叫んでいた。「くるならこい! 一本だって通しやしない!!」(by日々野弟)
前半34分。サントスが突破してタマーダが裏に飛び出して!叩き込んだ!!日本中の祈りを込めたゴールだった。これまで何万回も繰り返してきたジーコジャパンの攻撃パターンだった。
ああ。
日本代表は何度死んだのだろう。日本の夢は何度砕け散ったのだろう。
でも。こうやって。地獄の淵から。いつだって。日本代表はよみがえるんだ。何度だって。何度だって。
奇跡は起こるんだ。
もしかしたら。
もしかしたら。
サッカーは夢を見るスポーツ。
誰にだって夢を見る権利がある。
そう、僕だって。

夢を見た。
その一瞬だけそれは美しく燃え、燦然と輝いた。

熱狂!!!!!!
そして敗戦…!!!!
ブラジルは強かった。圧倒的に強かった。カワグチが何発防いだって、カナリヤ軍団はその倍のシュートを撃ち込んできやがった。
世界との差。
ブラジルの2点目。ジュニーニョのあのシュート。リヨンでは何回も観客とGKを震え上がらせたあのシュート、無回転で揺れて落ちるスーパーシュート。さすがのカワグチも止められなかった。
アドリアーノやロベカルやカフーを温存しても、控えにロビーニョやシシーニョやジュニーニョがいる。ロナウジーニョを潰しても、カカがいる。結局、力が違ったのだ。
サッカーが、違ったのだ。

わかっていたことだ。ブラジルの強さくらい。昨日の時点で。思い知ることくらい。
僕は偏狭なナショナリズムが嫌いなので、にわかサッカーファンみたいにキレたりしない。「よくがんばったね」とだって言葉だけなら言える。
でも、笑顔にはなれない。
夢を見てたからだ。
中田の涙にそれを気付いた。
夢。見てたんだよな。
サヨナラ、ドイツ。

夢は。
夢のままで終わらせよう。
この夢の果てを。
その続きを絶対に見るために。
きっと立ち上がるんだぜ日本サッカー。

2006年6月23日早朝。
日本の夢が終わった。
僕の夢も終わった。

日本の歴史上3回目の挑戦として。
日本代表のワールドカップが終わった。

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