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相変わらず小説を読む。
今回はmixiの読書コミュで「泣ける本」で抜群に好評だった2冊。
まあいつものように、前評判で読んで泣けた試しがないんだけど、素敵な本だったことは言っておこう。
mixiの利用価値ってこれだきっと。マーケティングのようなもの。

◇梨木果歩の『西の魔女が死んだ』。作品の中を突き抜ける爽やかさは、「泣ける」以前の静かな感動。
−登校拒否を続けていた少女・まいは、その年の初夏を母方の祖父母の元で過ごすことになった。まいが大好きなおばあちゃんは、日々の生活の中で様々な「魔女修行」をまいに課してゆく。大自然の中、サンクチェアリの静寂。意志の強さが希望に変わるとき、一人の少女は生の価値をまなざしてゆく。そして魔女は死んだ――。

ラストかな。ラストはすーっと通るような爽やかな感情に包まれた。そう、きたか、と。

◇湯本香樹実の『夏の庭―The Friends』。大学3年の時に授業で映画を観たことがあって、あれは確か途中までしか観れなかったから気になっていて、やっと小説で結末を知ることができた。良い話だった。
−町外れの汚い家で一人の老人が暮らしていた。僕らはその老人が死ぬ瞬間をどうしても見たくて、彼を「観察」することにした。夏休みが始まると、僕らの「観察」は次第に、彼との不思議な交流へと変化していく。
「死んだ人、見たことあるか」

死ぬことがあり、生きることがある。喪われるものがあり、決して失われないものがある。生命から、生命へと、伝わるものは夏の庭に咲くコスモスのように。

まあ、こんなもんでしょう。感動を呼ぶツボというのもある程度条件がある感じがする。共感、が大事なんだろう。登場人物設定は大きい。子どもと老人ってのは、そういう意味ではベストなのかもしれない。生死の問題も共感動が大きそうだ。
そうなんだよね、共感、なんだよね。

今日の栃東
○ 旭鷲山 (寄り切り) 7連勝!!!

そして露鵬が土俵外でまた騒動を起こしたそうだな。まったくもう。相撲を何だと思ってやがるんだ。

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