ノベルを述べる55
本格的に勉強し始めた。
やっぱ楽しかったりする。
夜に集中したい。そろそろ今年もファミレスの出番か。
そしてその間にもやっぱりノベルを読む。
楽しかったりする。

◇吉本ばななの『アムリタ』読み終わった。とうとうと長いので眠くなりながらも、読み終えてみて考えると良い本だったと思う。ばななの文章って不思議な感じがする。たぶんこの文章は、ゆっくりと、ゆっくりと、お茶でも飲みながら読まれるともっと良いのだと思う。全体に流れる独特の雰囲気。魂のようなもので発し読まれる大切な言霊のような文章の流れ。そんなふうな、語りにくい素敵な小説。
−「なにもかもが、ここにあるわけがわかる」――。
父親を亡くし、妹が死んだ後、私は頭を打って記憶を無くした。かつてを取り戻せないまま生きる私は、妹の恋人だったという作家の竜一郎に恋をし、そして弟の由男には不思議な能力が芽生え始めていた。
「半分死んでいる」私の心が、高知そしてサイパンをかけめぐり、生きている不思議と死んでゆく不思議が私に何かをしっかりと伝えてくれた。
人が、愛されて生きていること。人が人を愛しながら生きているということ。
人は、人と家族になろうとする。愛は、愛で在ろうとする。
どんな現実でも世界でも私が生きていること。
いまある全てを愛し、生きていくこと。

きっとこの小説は「家族」の「愛」を描いたものだったのだと思う。だから、こんな不思議小説みたいなんが染み込んでくるのだと思う。ありふれたようで、神秘的なものを、言葉にならないようなものを、ばななが精一杯大切に大切に文章にしたような感じ。
リアルの無い部分のソウルってきっとこんなんだ。

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