ソウリアル

2006年9月5日
ソウリアル
約二年ぶりにSちゃんに再会。
もはや懐かしい領域。

Sちゃんに連れられて。かのドキュメンタリー映画監督・森達也氏の講演会に参加してきた。
森氏が一貫して言っていることがやっとわかってきたような気がしてきたぞ。彼は、常に僕の敵でも在り続けた、ファシズムってやつと闘っているのだ。ファシズムに欠かせない、メディアって怪物を通しながら。

想像力なんだな。
だから、僕は人と話したかったんだなと。
不安を解消してしまうことへの不安。
信じたいものだけを信じてしまうことへの恐れ。
仕組まれたリアル。煽られるリアル。
集団高揚。

僕のリアルってなんだろう?

終了後、せっかくだから飲みまで参加。
テーブルを挟んで僕の50?向かいに森達也氏。
まことに貴重な時間となりました。
「悪い人なんていない。俺は会ったことが無いよ。だから…」
マスコミ就職希望者の講座かなんかだったみたいで。
それ系の学生が多くて、なかなか語らせてみたら面白かった。

飲み終了後、せっかくだからもっと話しませんかと声をかけ。
いつもの僕の悪いソウル癖が出てしまって。
なぜか新宿ゴールデン街でオール。
写真はゴールデン街入り口。
レトロな小さな店の、これまた超レトロな3畳くらいしかない二階スペースでゆっくり2次会。

話してて、実に興味深かった。
こうゆう人たちがマスコミ界に行くわけなのだな、と。
要するに世界が違うわけさ。リアルが濃いんだ。
でも森さんも言ってたっけ。それはそれぞれの世界の切り取り方なのだと。
彼らが見ている現実と、僕が見ている現実が異なるように。
僕が見るSちゃんと、Sちゃん自身が見ているSちゃん自身も異なるのだ。
人はそれぞれのドキュメンタリーで。
それぞれの嘘のつき方をもってして。
世界を選び切り取りながら生き延びている。

夜も更けて。話してて。
すげー面白かったんだけど。
ただ。パワーが落ちてるなと思った。僕自身の。
学生の時は、それがどんなに無駄で無惨な結果を内包しているとはいえ、可能性である限りは無理矢理食らい付いていたように思う。どこかでモラトリアム期間を自覚していたのだと思う。
学校卒業しちゃったいまは、無駄に終わる可能性をどこかで避けている気がする。「有意義」に直結するものでないと、なかなか動けなくなっている。焦りながらの遠回りなのだと思う。
いわば、学生時代ってのは寄り道で。いまは回り道ってやつなんだ。
どちらも生き急ぐことに変わりはないのだけど。
寄り道ってのはもっとドキドキしたんだよな。
雑多な可能性がそこに溢れていたからさ。
ストレスを楽しんでいたんだよ。

濃いリアルの人と話すと。
どうしても自分がちっぽけに見えちゃうな。
それでも自分のソウリアルを育てることには変わりはない。

最近。
本を読みながら。
小説や文章を書きながら。
ギターも練習したいなぁなんて思ってる。
合間に条文を覚えながら、判例を開いてる。
サッカーや飲みのことなんて考えながら。
僕のリアルはこんなもんなのかな。
いけるかぎり。
どこまでもいきたい。

だらだら書いたった。
Rさんに会いたいな。
Rさんを囲んで飲みたい。
いい友達もってんじゃん。

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