←ブックレビュー機能があるのをいっつも忘れちゃってて。やっと利用。次からちゃんとこれでやります。

◇阿部公房『壁』。阿部公房は『砂の女』以来ですが面白かった。少し、ハマる兆し。
−或る朝突然「名前」に逃げられた男。慣習に塗り固められた現実世界での存在権を失った男が彷徨うことになった壁の中の世界――。

特に関係ないけれど、この『壁』を読んでる間によく悪夢を見た。先日の悪夢には、青木さやか氏が現れた。くだらなさを突き詰めるような悪夢だった。

壁と言えば。
takebonoのひきこもりルームには依然として薄汚い「壁」がある。猫の爪跡はカレンダー等で隠されている。
即ち境界を「壁」として、僕らは世界の果てにやってくる。この目に映るこのディスプレイ、その後ろにそびえ立つ汚い部屋壁は、あっさりとそのままに世界の果てに繋がっている。御覧なさい。僕らと僕らを隔てるものは、無限に開かれた空虚だ。貴方が貴方を生きていくために、貴方の前にはいま壁があるわけである。名も無き芸術的な落書きのように、貴方の存在権をそこに描き込んでやればいいのだ。
僕は、僕の拳がイカれるまで壁を殴ってはぶち破り、その壁の残骸パーツを拾い上げると、ただ“takebono参上!”と、目の前の壁に刻み込んでゆくのでした。

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