◇京極堂シリーズ第7弾『陰摩羅鬼の瑕』。ここまでくるとスッゴイなー。トリック以前、動機以前、事件以前の殺人推理。
−白樺湖畔に聳える「鳥の城」。
城主「伯爵」の5度目の婚礼の夜。
盲目の探偵は全員の前で叫んだ。
「おお、そこに人殺しがいる――!!」
黒い鶴の眼下、5人目の花嫁もまた命を落とした。
花嫁の屍を喰らい続けるは――死者の気を吐く陰摩羅鬼。
死者に刻まれた疵。
生者に刻まれた疵。
死と生を切り分けるのもまた尚深き疵。
悲劇の京極堂、憑き物を落とす。
「謎とは知らないこと。不思議とは誤った認識。
この世には不思議なことなど何もないのです」
今回は儒教と死生観の話でした。人はいつだって何かを誤魔化して曖昧にして或いは隠蔽して生きている。その最たるものこそが「死」。人はいつか死ぬ。死だけは存在しながらにして体験することが出来ない唯一のもの。いや、じゃあ「死」とは「存在」なのか?というわけかな。魂が抜けるから死?肉体が滅ぶから死?転生するから死?未来がつまり死?墓も埋葬もお参りも死生観の問題なのだね。
未来があり死があり生があるのか。どれもこれも心の内に。
関口さんの小説も素敵でした。
−白樺湖畔に聳える「鳥の城」。
城主「伯爵」の5度目の婚礼の夜。
盲目の探偵は全員の前で叫んだ。
「おお、そこに人殺しがいる――!!」
黒い鶴の眼下、5人目の花嫁もまた命を落とした。
花嫁の屍を喰らい続けるは――死者の気を吐く陰摩羅鬼。
死者に刻まれた疵。
生者に刻まれた疵。
死と生を切り分けるのもまた尚深き疵。
悲劇の京極堂、憑き物を落とす。
「謎とは知らないこと。不思議とは誤った認識。
この世には不思議なことなど何もないのです」
今回は儒教と死生観の話でした。人はいつだって何かを誤魔化して曖昧にして或いは隠蔽して生きている。その最たるものこそが「死」。人はいつか死ぬ。死だけは存在しながらにして体験することが出来ない唯一のもの。いや、じゃあ「死」とは「存在」なのか?というわけかな。魂が抜けるから死?肉体が滅ぶから死?転生するから死?未来がつまり死?墓も埋葬もお参りも死生観の問題なのだね。
未来があり死があり生があるのか。どれもこれも心の内に。
関口さんの小説も素敵でした。
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