そんなわけで。
僕は恵まれているですよ。ハッキリと自覚がある。
僕はいま完全に思う。ワーキングプアになっちゃだめだな。
こんなに恵まれてるくせに。恵まれない人々がいくらでもいるくせに。愚かすぎる。これでワープアになっちゃ申し訳がなさすぎる。

筆者も繰り返し述べているけど、イデオロギーからくる二元論は全く意味無い。
もちろんハンディを負った人が全員ワープアになるわけじゃないだろう。だけど、ハンディが絶対的な原因でワープアになった人は圧倒的に存在してる。
環境が貧困の原因かどうかなんて、白黒でも是非でもイエスノーでもない。要因としてそれは在るのだ。あらゆる前提に先んじてだ。そもそも環境以上に単純明快な要因があるわけないんだ。
筆者は繰り返し言う。貧困の原因は、物質的なものと精神的なものとの複合であり、個人的なものと社会的なものとの複合であると。改善課題は、雇用や賃金だけでなく、個人の意志や能力から、家族、育児、教育、職業訓練、医療、住宅、福祉制度、社会運動、政治制度にいたるまで、多岐に渡っているのだと。
右とか左とか関係ない。焦点を当てれば自己責任であり、背景として社会の責任なんだね。
ただほとんどの問題は、お金で解決できるということ。予算編成の際の言い訳にはならないということ。僕たちは、誰のために何ができるかということをとっくに知っているし。だからあとは、それをどれだけできるのかということを、突きつけたいんだろうね。
僕は、この本の序文にあるように、現状へのアプローチを支持する。
弱い立場にいる人々のために本当に有効な福祉予算が計られるのならば、増税だって支持をする。

絶望は、絶望的状況を更に追い込む。
生きてゆくには、まず希望が必要なんだね。
貧しくてもも、希望や目標を持っている人は強く生きていた。心を打たれるのは、いつだって底辺で懸命に生きようとする人々の姿だった。

「読者は、本書を読み進むうちに、章の数だけの異なるドラマに出会うだろう。そして今日の豊かな社会を支えているのは、社会に不可欠なさまざまな財やサービスを、低賃金のハードワークで作り出している、ワーキング・プアの人々であることがわかるだろう」

アメリカンドリームでも、ペシミズムでも、シニシズムでもない。アルコールでもドラッグでもナショナリズムでもない。
これからの社会で不可避な絶望を、それを少しだけ上回る希望こそが、庶民にとっては必要だ。

これから日本は不安定社会に突入する。
弱い者が弱い者を叩いてもなんにもならない。
希望を持って生きてかなくちゃだめだ。

何が起きるかわからない。明日は我が身。強がりも言えなくなってくる頃にようやく考え始めること。
政府には、上っ面だけでないワーキングプア対策を心から望みます。

僕は、何を話し合うために何を話し合う必要があるのか、だんだんわかってきたかんじ。ただそれは、僕がどれくらいそこに思い入れをするかということなんだよね。肩入れというやつになるのだろうね。いまそんなバヤイじゃないということもわかっていながら僕はそンなことも思う。

コメント

kaj
kaj
2007年5月11日21:42

希望ですかぁ...
ワーキングプアにすら届かない文字通りの「殺すか殺されるか」ないし「同族喰い」しか生き残る術の無い偶々の巡り合わせ、甲斐の無いとしか言いようがない世界も普通に在ると思うのですが(^_^;)
言葉で叶う望みもありましょうが、そもそも言葉すら違ってしまったならば「理解」という概念は生まれ得ないと「嘘吐きおやぢ」の私は無為に時を過ごせる倖を痛感しております。

mura
mura
2007年5月13日0:16

わ、コメントありがちょございます☆ ブログのほう、いつも興味深く拝見させて頂いてます。

ワープア予備軍だらけですが、ささやかなものはいまだにささやかに息づいている、いま現在僕のいるちっぽけな世界は随分平和なように思えるんです。
少しでも大きなものに対してはまったくの無力ですが、僕には僕に相応の世界で、このささやかなるものをささやかに守れるだけのものを望んでいます。
大きな世界の在り方はわかりません。綺麗事で済まないものへの覚悟もないのですね。
自分にできそーなことをその都度考えていくことしかできない僕の希望はそれでもまだ大丈夫みたいです。

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