はあんせん

2007年5月18日 読書
林信吾『反戦軍事学』

確かに僕たちは、「軍事」について何一つも知らないのに、戦争だ平和だ改憲だ国益だと右往左往一喜一憂してる感があるな。誰も教えてくれないし、何も知らないのにたしかにそうだ。
むしろ、「こんな薄い軍事知識でも影響されちゃうでしょ?」と延々と筆者に言われてる気がしてならなかった。

でもそんな中、憲法は改正されようとしてる。誰も何も示してくれないわけだから、「わかんない」のは当たり前で、でも自衛隊はとうとう軍隊になろうとしてるらしいわけで、日本人の戦死もリアルになりそうなわけだ。何もかもが、アメリカ益の戦争に参加するためだといわれれば、それが国益だとしても充分悩ましくて、考えるし。それでも立場を決めなきゃならないときがくれば僕は何かしら立場をとることになる。結局なんもわからない。こんな考えのままに憲法改正の国民投票では改正反対に入れる。平和路線は僕が考える以上に安易ではないのだろうけど、軍備拡張は抑止よりも脅威だとただそう思うからかな。

戦争に反対する人ほど正しい軍事知識を身に付けてほしい、という筆者のテーマはよくわかった。歴史は振り返ることはできてもつくりかえることはできない以上、「たれ、れば」はなんにもならないというのはよくわかるし、正しい軍事知識を持てば戦争賛美などできなくなるというのも少しわかったような気がした。
依然として何一つわからないのだけど、選択が迫られてる。
いずれにせよ、こんな薄い新書の、こんな軍事知識とやらで、こんなどーしょもない僕が、愚かにも考えさせられちゃうことから、そのこと自体からも目を背けちゃいけないってことなんだろう。

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