岩田正美『現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護』

それはわたしたちも含めたものだよね。
 多くの人の《貧困観》こそが、貧困なんだよ


Tさんがそう言ってたの、よくわかったかんじ。
いわゆる流行りの「格差」本ではなくて、タイトル通り、現代における「貧困」を丁寧にとらえなおした一冊といえる。

現代において貧困との闘いとは、「貧困を見るまなざし」との闘いでもある。
理解とか無理解とかで片付けちゃわないレベルで、構造を再発見していくことなのだ。

貧困問題は貧困者のためだけのものではない。
そこかな。
どのような社会が自分たちにとって望ましいのか試みる最良のテーマでもあると思う。

貧困は、ノスタルジーやファンタジーで語られるような、綺麗事では済まない。
僕たちはたしかに綺麗事で済ましてきた。自分が恵まれていることに気付いたなら、そのツケを払わされる前に何かしら思い巡らすことなんだろう。
関係無いやで済めばどんだけ素敵だろうか。
明日の僕は何を語り合えばいいのだろうか。

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