安冨歩『生きるための経済学―〈選択の自由〉からの脱却』

神様から見れば、ぼくたちの自由なんて、出来損ないのインスタントラーメンみたいなもんなんだろう。
市場が用意してくれる選択の自由は、そんなぼくたちのニーズを、ただ効率いいシモの処理みたいのに必要なインフラの整備なんだろう。
社会が秩序を望むなら、ぼくたちは決して目覚めてはならない脳味噌の一部みたいだ。
生産と消費と再生産に依存したシステムが、自己増殖と回転を繰り返しながら、経済と呼ばれてる。
獲得したものが何一つ無くても、価値をなぞるだけであったとしても、自由の牢獄はどーしょーもないぼくたちを守ってもいるんだろう。
ぼくたちは、本当のことなど何一つ知らないから、生きていられる。
前を向けるなら、欺瞞でさえ、支持してもいいとさえ思う。
苦しみは、心臓の鼓動のように、生きるためにこそ在り続けてる。
最初から希望に呪われた世界で、自由に死ねるために、どれだけ生きるための何かをどんだけくりかえすんだろう。

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