「カイケイ」YOTAストーリー《5》
2006年1月26日 戯言戯言諸々その他「あ、それポン!」…「チー!」…「ロン!」「えっ?」(ざわっ…ざわっ…)
南4局オーラスでマンガン逆転が可能だったのに、2位の男が喰いタンヤオのみであがり、誰も順位は変わらなかった。麻雀は1位を取ってなんぼのゲームだってのに、なぜこの男は安手であがり2着に甘んじたのか? うーん…さあ“謎を解け”
雀荘に行く人なら簡単にわかるね。そう、実は2位の男は雀荘の店員だったのだ。そう、店員は店の「回転率(1日でどれだけの客をさばけるかという割合)」を高めたかっただけなのだ。店側からすれば1ゲームの場所代で商売してるわけだから、勝ち負けはどうでもよく、早くゲームを消化させゲーム数を増やしたいのである。2位の男の一見不可思議なタンヤオ1000点あがりの真実は、店の「回転率」をあげる所にあったのでした。 なーんだ。
「回転率」を重視する商売の典型といえば回転寿司、牛丼屋、立ち食いそば屋や立ち飲み屋。客が入れ替わり立ち替わり入っては出ていく「薄利多売」で利益を出している。店の構造自体も「ゆっくりできない」ように出来ているはずだ。
飲食店だけじゃない。映画館が上映時間の長い映画を好まないのも「回転率」の重視からだ。超人気映画でも1回3時間半もあれば1日に3回くらいしか流せない。300人定員満席でも300(人)×3(回)=1日900人しか集客できない。ならばそこそこ人気の2時間映画を1日5回流して、3分の2の200人しか入らなくても200(人)×5(回)=1日1000人である。 例えばタランティーノの『キル・ビル』はもともと4時間以上の1本の作品だったのだが、長すぎて上映できないので『1』『2』に分けて、まるでシリーズ物のごとく別の時期に上映したそうな。ちなみにあの映画僕は両方観た。刀を振り回すユマ・サーマンも、白目をむく栗山千明も、カタコトのルーシー・リューも、結局血にまみれてるので気持ち悪くなっただけの映画。
「売り上げ=単価×数」という永久不変の法則によって、単価を上げられないなら「回転率」を上げるしかない。もちろん単価が低いほど客は集まるので、回転率を上げるために単価をまず下げるという手もある。牛丼屋チェーンやファーストフードの値引き戦争はここに原因がある。まず集客力か、それとも値段なのか、難しいところだ。 「安い」だけでの集客力は、結局地獄の低価格競争を後押しするだけで真のリピーターは生まれにくい。いくら安くても美味しくなければ段々飽きられ、いずれは回転率も落ちてゆく。ハンバーガーチェーンの値下げ競争が急に終結し、素材や斬新さを競い合う高価格競争にシフトしていったのはそんな背景がある。
だから企業は真の「リピーター」を作ることに躍起だ。大リーグやサッカーJリーグなどは地域密着型ファンサービスであるといわれているが、地元意識を最大限に刺激した「ファンとチームとの一体感」は、何度も球場に足を運んでもらうための試行錯誤でもある。見ろ!客席はリピーターで溢れているじゃないか! 日本のプロ野球は長らくTVと巨人が支配してきたから、なかなかリピーターを生み出す形にならなかったのかも。新球団楽天は三木谷氏がヴィッセル神戸も兼ねてるから、これから「リピーター増やし」にいろんなことをやっていくと思われるよ。
テーマパーク業界でひとり勝ちのディズニーランドも、リピーターがやたら多いから強いのだね。1日で回りきれないアトラクションや訪れるたびに変わるイベント等、客を何度も楽しませる力があるからだといわれてる。
酒やタバコのブランドイメージもそうだね。いろんなお店のポイントカードとか特典とかもリピーター策ですね。いかに何度も消費させるかってのは、やはり商売の命題。
何度も何度もお金を使わせる。欲望を創造し肥大化させ拡大させる。それを万人にも拡大してく。すごい市場ってすごい。資本主義的なものってすごい。擦り切れるまで「チャンスゲイン」をうかがって、燃え尽きるまで「回転率」上げまくって、人はどこまでゆくんだろか。
そんな高速度高密度市場競争社会には、僕は嫌気なんか初めからある。だけど僕は「スロー」なんて上品な対抗物よりも、「だらだら」「まったり」がすきだよ。
南4局オーラスでマンガン逆転が可能だったのに、2位の男が喰いタンヤオのみであがり、誰も順位は変わらなかった。麻雀は1位を取ってなんぼのゲームだってのに、なぜこの男は安手であがり2着に甘んじたのか? うーん…さあ“謎を解け”
雀荘に行く人なら簡単にわかるね。そう、実は2位の男は雀荘の店員だったのだ。そう、店員は店の「回転率(1日でどれだけの客をさばけるかという割合)」を高めたかっただけなのだ。店側からすれば1ゲームの場所代で商売してるわけだから、勝ち負けはどうでもよく、早くゲームを消化させゲーム数を増やしたいのである。2位の男の一見不可思議なタンヤオ1000点あがりの真実は、店の「回転率」をあげる所にあったのでした。 なーんだ。
「回転率」を重視する商売の典型といえば回転寿司、牛丼屋、立ち食いそば屋や立ち飲み屋。客が入れ替わり立ち替わり入っては出ていく「薄利多売」で利益を出している。店の構造自体も「ゆっくりできない」ように出来ているはずだ。
飲食店だけじゃない。映画館が上映時間の長い映画を好まないのも「回転率」の重視からだ。超人気映画でも1回3時間半もあれば1日に3回くらいしか流せない。300人定員満席でも300(人)×3(回)=1日900人しか集客できない。ならばそこそこ人気の2時間映画を1日5回流して、3分の2の200人しか入らなくても200(人)×5(回)=1日1000人である。 例えばタランティーノの『キル・ビル』はもともと4時間以上の1本の作品だったのだが、長すぎて上映できないので『1』『2』に分けて、まるでシリーズ物のごとく別の時期に上映したそうな。ちなみにあの映画僕は両方観た。刀を振り回すユマ・サーマンも、白目をむく栗山千明も、カタコトのルーシー・リューも、結局血にまみれてるので気持ち悪くなっただけの映画。
「売り上げ=単価×数」という永久不変の法則によって、単価を上げられないなら「回転率」を上げるしかない。もちろん単価が低いほど客は集まるので、回転率を上げるために単価をまず下げるという手もある。牛丼屋チェーンやファーストフードの値引き戦争はここに原因がある。まず集客力か、それとも値段なのか、難しいところだ。 「安い」だけでの集客力は、結局地獄の低価格競争を後押しするだけで真のリピーターは生まれにくい。いくら安くても美味しくなければ段々飽きられ、いずれは回転率も落ちてゆく。ハンバーガーチェーンの値下げ競争が急に終結し、素材や斬新さを競い合う高価格競争にシフトしていったのはそんな背景がある。
だから企業は真の「リピーター」を作ることに躍起だ。大リーグやサッカーJリーグなどは地域密着型ファンサービスであるといわれているが、地元意識を最大限に刺激した「ファンとチームとの一体感」は、何度も球場に足を運んでもらうための試行錯誤でもある。見ろ!客席はリピーターで溢れているじゃないか! 日本のプロ野球は長らくTVと巨人が支配してきたから、なかなかリピーターを生み出す形にならなかったのかも。新球団楽天は三木谷氏がヴィッセル神戸も兼ねてるから、これから「リピーター増やし」にいろんなことをやっていくと思われるよ。
テーマパーク業界でひとり勝ちのディズニーランドも、リピーターがやたら多いから強いのだね。1日で回りきれないアトラクションや訪れるたびに変わるイベント等、客を何度も楽しませる力があるからだといわれてる。
酒やタバコのブランドイメージもそうだね。いろんなお店のポイントカードとか特典とかもリピーター策ですね。いかに何度も消費させるかってのは、やはり商売の命題。
何度も何度もお金を使わせる。欲望を創造し肥大化させ拡大させる。それを万人にも拡大してく。すごい市場ってすごい。資本主義的なものってすごい。擦り切れるまで「チャンスゲイン」をうかがって、燃え尽きるまで「回転率」上げまくって、人はどこまでゆくんだろか。
そんな高速度高密度市場競争社会には、僕は嫌気なんか初めからある。だけど僕は「スロー」なんて上品な対抗物よりも、「だらだら」「まったり」がすきだよ。
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