◇石田衣良『5年3組リョウタ組』

新聞連載時から気になってた本。
名門公立小学校に勤務する若手情熱系茶髪教師リョウタの奮闘記。

学校の教師という職業が、公務員であるとか、子ども相手だとか、夏休みがあるとか、そんなふうに言われ指さされることが、どんだけ一面的でありふれたくだらん戯言であるか。ダイラはまあ丁寧に描いたかんじだな。

公教育が市場原理的なサービス業に近づくにつれ、システムの様々なところが破綻をきたしている現代教育。学力学歴道徳と、大人社会が愚かしく価値を押しつけるだけの営みに、もはや議論の必要性すら感じることができなくて、僕は教員免許は取ったけど教師になることはやめたのだ。

現場の実態も知られないまま、無駄な議論が多すぎる中で、先生たちは必死にがんばっているよ。業績でも昇進でも保身でもないところで情熱をもってやるのが教師の価値だよね。

「ぼくたちはそんなことのために教師を一生の仕事として選んだわけじゃなかったはずです」

モンスタペアレンツは、受け身のまま市場動向に翻弄される消費者そのものだよね。

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