キン肉マン2世究極の超人タッグ編(11)
ブックレビュー機能の復活をもう待ってられないのでマッスル。
発売日に買ったんだよね。
やっぱりマシンガンズは最高ですね。
テリーマンはかっこよすぎるぜ。
マイケルはやはりマンモスマンなのでしょうか。
ブックレビュー機能の復活をもう待ってられないのでマッスル。
発売日に買ったんだよね。
やっぱりマシンガンズは最高ですね。
テリーマンはかっこよすぎるぜ。
マイケルはやはりマンモスマンなのでしょうか。
ノベルを述べる153
2008年3月26日 読書
◇石田衣良『5年3組リョウタ組』
新聞連載時から気になってた本。
名門公立小学校に勤務する若手情熱系茶髪教師リョウタの奮闘記。
学校の教師という職業が、公務員であるとか、子ども相手だとか、夏休みがあるとか、そんなふうに言われ指さされることが、どんだけ一面的でありふれたくだらん戯言であるか。ダイラはまあ丁寧に描いたかんじだな。
公教育が市場原理的なサービス業に近づくにつれ、システムの様々なところが破綻をきたしている現代教育。学力学歴道徳と、大人社会が愚かしく価値を押しつけるだけの営みに、もはや議論の必要性すら感じることができなくて、僕は教員免許は取ったけど教師になることはやめたのだ。
現場の実態も知られないまま、無駄な議論が多すぎる中で、先生たちは必死にがんばっているよ。業績でも昇進でも保身でもないところで情熱をもってやるのが教師の価値だよね。
「ぼくたちはそんなことのために教師を一生の仕事として選んだわけじゃなかったはずです」
モンスタペアレンツは、受け身のまま市場動向に翻弄される消費者そのものだよね。
新聞連載時から気になってた本。
名門公立小学校に勤務する若手情熱系茶髪教師リョウタの奮闘記。
学校の教師という職業が、公務員であるとか、子ども相手だとか、夏休みがあるとか、そんなふうに言われ指さされることが、どんだけ一面的でありふれたくだらん戯言であるか。ダイラはまあ丁寧に描いたかんじだな。
公教育が市場原理的なサービス業に近づくにつれ、システムの様々なところが破綻をきたしている現代教育。学力学歴道徳と、大人社会が愚かしく価値を押しつけるだけの営みに、もはや議論の必要性すら感じることができなくて、僕は教員免許は取ったけど教師になることはやめたのだ。
現場の実態も知られないまま、無駄な議論が多すぎる中で、先生たちは必死にがんばっているよ。業績でも昇進でも保身でもないところで情熱をもってやるのが教師の価値だよね。
「ぼくたちはそんなことのために教師を一生の仕事として選んだわけじゃなかったはずです」
モンスタペアレンツは、受け身のまま市場動向に翻弄される消費者そのものだよね。
ノベルを述べる152
2008年3月25日 読書
◇石田衣良『約束』
「約束」をテーマにした7作品の連作短編集。
自己満足な鎮魂歌にすぎないかもしれないけれど、とダイラ。
−不条理な暴力や運命の前に、かけがえのないものを喪っても、いつか苦しみから立ち上がり、人は自分の人生に帰ってくる。そのときまでの約束のために、時間は再び流れ出す「バック・トゥ・ライフ」の物語。
英雄の話がいいね。
ふたりでいっしょに、もっともっと生きよう。
世界の果てまでいって、最後の一滴がかれるまで生きよう。
僕はカンタと、いつもいっしょにいる。
あと4話目がいいね。
脳溢血で死にかけてる源ジイが少年との約束を命がけで守ろうとするとこ。
「だいじょうぶだ。こっちはなんとでもなる。雄吾がいってたバカらしさな、あれは大人だってみんな同じように思ってるんだ。でも、そのバカらしさに正面から反対するのも、バカらしい。みんな、どこかで無理して、まわりに調子を合わせてるんだぞ。兄ちゃんもちょっとは大人のふりをしてみな」
「約束」をテーマにした7作品の連作短編集。
自己満足な鎮魂歌にすぎないかもしれないけれど、とダイラ。
−不条理な暴力や運命の前に、かけがえのないものを喪っても、いつか苦しみから立ち上がり、人は自分の人生に帰ってくる。そのときまでの約束のために、時間は再び流れ出す「バック・トゥ・ライフ」の物語。
英雄の話がいいね。
ふたりでいっしょに、もっともっと生きよう。
世界の果てまでいって、最後の一滴がかれるまで生きよう。
僕はカンタと、いつもいっしょにいる。
あと4話目がいいね。
脳溢血で死にかけてる源ジイが少年との約束を命がけで守ろうとするとこ。
「だいじょうぶだ。こっちはなんとでもなる。雄吾がいってたバカらしさな、あれは大人だってみんな同じように思ってるんだ。でも、そのバカらしさに正面から反対するのも、バカらしい。みんな、どこかで無理して、まわりに調子を合わせてるんだぞ。兄ちゃんもちょっとは大人のふりをしてみな」
ノベルを述べる151
2008年3月24日 読書
◇石田衣良『美丘』
今週ダイラ週間にしよ。
まず1冊目は、王道恋愛モノ。
−いま思えば奇跡のようなすべてを、
当たり前に受けとっていた日々を、
季節の次に来る季節のことを、
よろこびの中で過ごしながら思い出したことを、
自分では観ることも理解することもできない、
頭では到底追いつけない心というやつのそのまた底から、
人を愛するということの、
その陰りの無さを、
限りのなさ、かけがえのなさを、
世界の美しさを。
今週ダイラ週間にしよ。
まず1冊目は、王道恋愛モノ。
−いま思えば奇跡のようなすべてを、
当たり前に受けとっていた日々を、
季節の次に来る季節のことを、
よろこびの中で過ごしながら思い出したことを、
自分では観ることも理解することもできない、
頭では到底追いつけない心というやつのそのまた底から、
人を愛するということの、
その陰りの無さを、
限りのなさ、かけがえのなさを、
世界の美しさを。
握りしめた拳を開いたその手の繋ぎ方3
2008年3月21日 読書
安田浩一、斎藤貴男『肩書だけの管理職―マクドナルド化する労働 (シリーズ労働破壊 3)』
依然として崩壊続く日本型雇用・日本型福祉の只中で、どう生きてくかを考えたいんけど、シリーズ3冊目は「偽装管理職」に焦点を当てている内容だった。
シリーズ1・2の非正社員雇用の不安定性とは一見異なる問題に見えるけど、根っこは同じ問題でした。非正社員がドロ沼なら、正社員は無限地獄か。
労基法は「管理監督者」には残業代を出さなくてもよいルール。だから「店長」には残業代を出しませ〜んというトンデモねー理屈を、マックもすかいらーくもセブンイレブンも悪びれずやっていたわけで。だけど法律上の「管理監督者」ってのは、経営上かなりの権限と裁量を持つ人のことのわけで、「店長」程度の管理職とは全く次元の違うお人のことを指してるわけなのだけど。バイトくんとほぼ同じ業務を日々こなしてる店長さんは、どう見たって単なる平社員なわけで。つまり悪質極まりない偽装ピンハネをわかってて尚ファストフード、ファミレス、コンビニはこのメチャクチャが常態で、ツッコまれても尚開き直っていたりしてたので、いよいよ組合が設立されたり訴えられたりすることになったのでした。
この本では、マックとすかいらーくとセブンイレブンとコナカとCFJの醜悪な現状が描かれてて、マックとすかいらーくは普段よく行くもんだから、ふえぇ〜ぇっと…なったわけでありました。とりあえずコナカでは二度と買わないとりあえずイラッとしたから。
シリーズ通じて思ったのは、いろいろあるんだけど、一番は、いまどんどん不安定になってる日本の大多数の一般労働者の働き方の中で、我慢できなくなって立ち上がった人たちがたくさんたくさん出てきたんだなあってこと。
良い会社だってあるし悪い会社だってあるし、構造的な問題でもあるし時代的な問題でもあるし個人的な問題でもあるわけで。一つの見解を躊躇無く導き出せるほど、現状は単純でもない。個々の状況や考え方ももちろんあるし。
だから、こうゆうのは、自分や周りの人の実際の働き方から、考えてけばいいと思う。
自分や家族や友達が、不条理にサービス残業や過労を強制させられてたり、給料や残業代をピンハネされてたりしたら、そのことでイラついたり不愉快になったりするのは、みんな同じな気がする。そんなとき、どうにかなんないかなと考え、我慢したり愚痴こぼしたりすると思う。それが更に酷くなったり、いいかげん我慢の限界まできて、とうとう自分の生活を守るために立ち上がった人たちが、いまたくさん出てきてるわけだよね。
そのことに関して、ただシンプルに共感をしてるし、共感を寄せてる人も周りに多いように感じます。
いままでは、会社と、経済のおこぼれと、親世代によって支えられてきた多くの庶民たちのささやかな生活が、これからはリアルにピンチになってゆく時代。自分の身は自分で守らなければならない自覚が出てきたなら、こうゆうやり方もあるんだと考えるのは、どれもこれも最低ラインのものを勝ち取るためにやってることだよなという意識の下。
いままでは、握りしめるだけだった拳を、開いたときに、人はこんな方法で手を繋いだ。僕や周りの、おそらく底辺や庶民の人たちにとって、大切な希望にしてくことを考えてます。
依然として崩壊続く日本型雇用・日本型福祉の只中で、どう生きてくかを考えたいんけど、シリーズ3冊目は「偽装管理職」に焦点を当てている内容だった。
シリーズ1・2の非正社員雇用の不安定性とは一見異なる問題に見えるけど、根っこは同じ問題でした。非正社員がドロ沼なら、正社員は無限地獄か。
労基法は「管理監督者」には残業代を出さなくてもよいルール。だから「店長」には残業代を出しませ〜んというトンデモねー理屈を、マックもすかいらーくもセブンイレブンも悪びれずやっていたわけで。だけど法律上の「管理監督者」ってのは、経営上かなりの権限と裁量を持つ人のことのわけで、「店長」程度の管理職とは全く次元の違うお人のことを指してるわけなのだけど。バイトくんとほぼ同じ業務を日々こなしてる店長さんは、どう見たって単なる平社員なわけで。つまり悪質極まりない偽装ピンハネをわかってて尚ファストフード、ファミレス、コンビニはこのメチャクチャが常態で、ツッコまれても尚開き直っていたりしてたので、いよいよ組合が設立されたり訴えられたりすることになったのでした。
この本では、マックとすかいらーくとセブンイレブンとコナカとCFJの醜悪な現状が描かれてて、マックとすかいらーくは普段よく行くもんだから、ふえぇ〜ぇっと…なったわけでありました。とりあえずコナカでは二度と買わないとりあえずイラッとしたから。
シリーズ通じて思ったのは、いろいろあるんだけど、一番は、いまどんどん不安定になってる日本の大多数の一般労働者の働き方の中で、我慢できなくなって立ち上がった人たちがたくさんたくさん出てきたんだなあってこと。
良い会社だってあるし悪い会社だってあるし、構造的な問題でもあるし時代的な問題でもあるし個人的な問題でもあるわけで。一つの見解を躊躇無く導き出せるほど、現状は単純でもない。個々の状況や考え方ももちろんあるし。
だから、こうゆうのは、自分や周りの人の実際の働き方から、考えてけばいいと思う。
自分や家族や友達が、不条理にサービス残業や過労を強制させられてたり、給料や残業代をピンハネされてたりしたら、そのことでイラついたり不愉快になったりするのは、みんな同じな気がする。そんなとき、どうにかなんないかなと考え、我慢したり愚痴こぼしたりすると思う。それが更に酷くなったり、いいかげん我慢の限界まできて、とうとう自分の生活を守るために立ち上がった人たちが、いまたくさん出てきてるわけだよね。
そのことに関して、ただシンプルに共感をしてるし、共感を寄せてる人も周りに多いように感じます。
いままでは、会社と、経済のおこぼれと、親世代によって支えられてきた多くの庶民たちのささやかな生活が、これからはリアルにピンチになってゆく時代。自分の身は自分で守らなければならない自覚が出てきたなら、こうゆうやり方もあるんだと考えるのは、どれもこれも最低ラインのものを勝ち取るためにやってることだよなという意識の下。
いままでは、握りしめるだけだった拳を、開いたときに、人はこんな方法で手を繋いだ。僕や周りの、おそらく底辺や庶民の人たちにとって、大切な希望にしてくことを考えてます。
握りしめた拳を開いたその手の繋ぎ方2
2008年3月17日 読書
派遣ユニオン、斎藤貴男『日雇い派遣―グッドウィル、フルキャストで働く (シリーズ労働破壊 2)』
依然として迷走暴走を続ける日本型雇用なのだけど、シリーズ2冊目は特に「派遣」に焦点を当てた内容になってる。
ご存じ「ハケン」という就労システムは、人件費コスト戦争の果てに台頭してきた最悪の労働形態なわけだけど、合法化されても尚、違法だらけトラブルだらけの悲劇を生み続けてるのが現状。最大手企業グッドウィルとフルキャストが最低の違法違反を繰り返してるこの状況で、僕は派遣とりわけ登録型・日雇い派遣という就労システムをもはや雇用形態の一つと認めないことにしようと思ってる。グドとフルで働こうとしてる友達がいたら止める前にこの本読ませようと思ってる。
ハケンのヤバさを考えたとき最初に思うのは、常用・直接雇用の浸食だということ。
このシステム下では、社会保険…労働保険…解雇規制…etc、直接雇用なら当然に負うべき一つ一つの責任を使用者は全部回避することができるからスゲー嬉しいし、なによりも低賃金での労働力適量確保が魅力的すぎるのだ。
この社会では、働く人を守るシステムが実質存在しないので、どこまでも労働破壊も悲劇も止まらないし、使用者と運命のさじ加減で労働者は生活を左右されることになる。繰り返しだけど無知はより美味しく喰われてく。
弱者の足元を見た「貧困ビジネス」はため息が出るほどくだらなく醜悪極まりない。
雇用関係をハッキリさせておくことは、大前提以前のことなのだが。「雇用」と「使用」の分離が、この複雑で最悪のシステムを成り立たせてる。禁止されていた人身売買ピンハネ産業が法の規制緩和で台頭してからとゆうもの、「ハケン」に未来は無いと考える。
この本で新しく思ったのは、派遣会社の社員たちもかなり大変だなーと。本当に向かわなければならない方向もっと考えないといかんのね。
4月からいわゆる「パート労働法」が施行されるけど、なんのこたないザル。
いつまで理想綺麗事机上論で、既に底抜けの世界で腰抜かしてるのかしらないけれど、誰も助けてくれないから立ち上がって手を繋ぐことを僕は支持するよ。
依然として迷走暴走を続ける日本型雇用なのだけど、シリーズ2冊目は特に「派遣」に焦点を当てた内容になってる。
ご存じ「ハケン」という就労システムは、人件費コスト戦争の果てに台頭してきた最悪の労働形態なわけだけど、合法化されても尚、違法だらけトラブルだらけの悲劇を生み続けてるのが現状。最大手企業グッドウィルとフルキャストが最低の違法違反を繰り返してるこの状況で、僕は派遣とりわけ登録型・日雇い派遣という就労システムをもはや雇用形態の一つと認めないことにしようと思ってる。グドとフルで働こうとしてる友達がいたら止める前にこの本読ませようと思ってる。
ハケンのヤバさを考えたとき最初に思うのは、常用・直接雇用の浸食だということ。
このシステム下では、社会保険…労働保険…解雇規制…etc、直接雇用なら当然に負うべき一つ一つの責任を使用者は全部回避することができるからスゲー嬉しいし、なによりも低賃金での労働力適量確保が魅力的すぎるのだ。
この社会では、働く人を守るシステムが実質存在しないので、どこまでも労働破壊も悲劇も止まらないし、使用者と運命のさじ加減で労働者は生活を左右されることになる。繰り返しだけど無知はより美味しく喰われてく。
弱者の足元を見た「貧困ビジネス」はため息が出るほどくだらなく醜悪極まりない。
雇用関係をハッキリさせておくことは、大前提以前のことなのだが。「雇用」と「使用」の分離が、この複雑で最悪のシステムを成り立たせてる。禁止されていた人身売買ピンハネ産業が法の規制緩和で台頭してからとゆうもの、「ハケン」に未来は無いと考える。
この本で新しく思ったのは、派遣会社の社員たちもかなり大変だなーと。本当に向かわなければならない方向もっと考えないといかんのね。
4月からいわゆる「パート労働法」が施行されるけど、なんのこたないザル。
いつまで理想綺麗事机上論で、既に底抜けの世界で腰抜かしてるのかしらないけれど、誰も助けてくれないから立ち上がって手を繋ぐことを僕は支持するよ。
湯浅誠『貧困襲来』
「貧困」が襲い来る。この国に。そいつがどうゆうことなのか。
日本型雇用が音を立てて崩れ去っている。
日本型福祉が悲鳴を上げて破綻をきたしている。
歪んだ経済大国を支え続けてきたものが、その根底から揺らいでいる。
企業は撤退し、国は無視を続け、地域は見捨てられ、家族が崩壊するまで責任は個人に被せられてきた。
「なんとかなる」奴が実際なんとかなっているうちに、
「どうにもならない」奴はいよいよ呻き声をあげ始めた。
前者は後者を指さして安心して批評し、てめえの幸運を感謝もせずに、そいつの不幸を覗きもせずに、全要因を「努力」に置き換えて、この不条理な真実に妥協しようとしている。わかりやすくて都合良く用意された材料で、自分の現実への無関与無関心を必死で肯定しようとしている。
曖昧な一線を簡単にひき、適当な正論で諦めついちゃうのは、結局は抵抗する道具が無いことを知ってるからだと思う。
「格差」問題を論じるとききまって現れる不毛な「努力」論に対し、湯浅氏の「貧困」問題への視点は、強烈にひとつの明確なメッセージを投げかけてくる。
これが最低賃金・最低水準生活以下の話、なのだということを。
「努力」神話が崩れかけている世界であるということを知りながら、それでも最低ラインにまで向けられる「努力」論が、いかなるものなのかということを。
家庭・個人は、責任をもう充分に負ってきて、これからも充分負ってくと思う。だからこれからは、企業の社会的責任・国の政治的責任も、もっともっと大きく問われるべきだと思いますた。
自分が何に守られてきてたのか、それを失ったときに初めて考えるのだろうけど。おこぼれで生きてきたくせに、もはや失われた世界でまだ搾取に脅えてるつもりなのか。
「格差」なんて言葉で、「貧困」を覆い隠して、
「自立支援」なんかで必死こいて生活保護を防止して、
この先行きの無さを、これからはみなどう誤魔化してくのか。
「貧困」と相対することで見えてきたものは、どうやら闘わなければ大切なものは守れない時代になってきたということのようだ。
「貧困」が襲い来る。この国に。そいつがどうゆうことなのか。
日本型雇用が音を立てて崩れ去っている。
日本型福祉が悲鳴を上げて破綻をきたしている。
歪んだ経済大国を支え続けてきたものが、その根底から揺らいでいる。
企業は撤退し、国は無視を続け、地域は見捨てられ、家族が崩壊するまで責任は個人に被せられてきた。
「なんとかなる」奴が実際なんとかなっているうちに、
「どうにもならない」奴はいよいよ呻き声をあげ始めた。
前者は後者を指さして安心して批評し、てめえの幸運を感謝もせずに、そいつの不幸を覗きもせずに、全要因を「努力」に置き換えて、この不条理な真実に妥協しようとしている。わかりやすくて都合良く用意された材料で、自分の現実への無関与無関心を必死で肯定しようとしている。
曖昧な一線を簡単にひき、適当な正論で諦めついちゃうのは、結局は抵抗する道具が無いことを知ってるからだと思う。
「格差」問題を論じるとききまって現れる不毛な「努力」論に対し、湯浅氏の「貧困」問題への視点は、強烈にひとつの明確なメッセージを投げかけてくる。
これが最低賃金・最低水準生活以下の話、なのだということを。
「努力」神話が崩れかけている世界であるということを知りながら、それでも最低ラインにまで向けられる「努力」論が、いかなるものなのかということを。
家庭・個人は、責任をもう充分に負ってきて、これからも充分負ってくと思う。だからこれからは、企業の社会的責任・国の政治的責任も、もっともっと大きく問われるべきだと思いますた。
自分が何に守られてきてたのか、それを失ったときに初めて考えるのだろうけど。おこぼれで生きてきたくせに、もはや失われた世界でまだ搾取に脅えてるつもりなのか。
「格差」なんて言葉で、「貧困」を覆い隠して、
「自立支援」なんかで必死こいて生活保護を防止して、
この先行きの無さを、これからはみなどう誤魔化してくのか。
「貧困」と相対することで見えてきたものは、どうやら闘わなければ大切なものは守れない時代になってきたということのようだ。
落合孝裕『図解給与明細のカラクリと社会のオキテ 改訂版』
僕ってば、税金のことも最近体系的に勉強したいなあと強く思うようになってきてるですェヘヘ。
ネット知識や概略本なんかでは結局限界があるのです。
「K1とってから言えッッ!!」(byヒースヒーリング)ってかんじですな。
僕ってば、税金のことも最近体系的に勉強したいなあと強く思うようになってきてるですェヘヘ。
ネット知識や概略本なんかでは結局限界があるのです。
「K1とってから言えッッ!!」(byヒースヒーリング)ってかんじですな。
握りしめた拳を開いたその手の繋ぎ方
2008年3月4日 読書 コメント (1)
大谷拓朗、斎藤貴男『偽装雇用―立ち上がるガテン系連帯 (シリーズ労働破壊 1)』
今日、破壊され続ける日本型雇用は最悪を極め尚更新中で、だからこそこうゆう反動も起きてるのだと。
実際これが日本のモノつくりの現場の実態。
大企業は、あの手この手で労働者を犠牲にコスト戦争。
低コストで済ませる派遣労働者は、派遣就労期間の上限が決まってるから、結局は行き着くとこ偽装。
これすごい。もうメッチャクチャだね。ここに出てくる大企業全部最低。
こんだけのことを、名のある大企業がようやれるなあと思う正直。タダで済むと思っている…のだろうね結局。それだけザルってことなんだよなルールが。
多少賢い奴にはアメ玉しゃぶらせ、無知な奴は喰われ続ける。
国際競争のため、だなんて戯言、間違っても口に出しちゃいけないよね。さんざ理想論を忌み嫌っておいて今更それはないはずだよね。知ったこっちゃないことわかってるンでしょッ。
開き直ってる悪意に対して、開き直れない微力なんて見ててやんなるさ。自分たちの生活のためなら理想の前にまず立ち上がらんと。
今日、破壊され続ける日本型雇用は最悪を極め尚更新中で、だからこそこうゆう反動も起きてるのだと。
実際これが日本のモノつくりの現場の実態。
大企業は、あの手この手で労働者を犠牲にコスト戦争。
低コストで済ませる派遣労働者は、派遣就労期間の上限が決まってるから、結局は行き着くとこ偽装。
これすごい。もうメッチャクチャだね。ここに出てくる大企業全部最低。
こんだけのことを、名のある大企業がようやれるなあと思う正直。タダで済むと思っている…のだろうね結局。それだけザルってことなんだよなルールが。
多少賢い奴にはアメ玉しゃぶらせ、無知な奴は喰われ続ける。
国際競争のため、だなんて戯言、間違っても口に出しちゃいけないよね。さんざ理想論を忌み嫌っておいて今更それはないはずだよね。知ったこっちゃないことわかってるンでしょッ。
開き直ってる悪意に対して、開き直れない微力なんて見ててやんなるさ。自分たちの生活のためなら理想の前にまず立ち上がらんと。
ノベルを述べる150
2008年3月1日 読書
◇生田紗代『たとえば、世界が無数にあるとして』
生田先輩の本です。
−宇宙が量子レベルでの選択に直面するごとに、その可能な選択しすべてを実現するために必要な数のコピーに分裂していくとしたら――。
帰宅部に名を付けた「進路研究クラブ」に集う4人の高校生。彼らの世界がそれぞれに散っていく間際、それは少しだけの季節になっていた。
隠しきれず、誤魔化しきれず、逃げることさえできず、だから生ききることができなかった時代の、ほんの少しだけまだ世界が分裂する前のパラレルワールド。
感情移入ではないはずなのに、少しソウルにきました。久々に当たりですね。
ありふれた「生きづらさ」なのかもしれないけれど、こんなことはとうの昔に忘れて、卒業したような感覚で、思い出したくもなくて、でも、当時は真剣に抱えていたことなんだよね。
だからいまになって、むしろ笑えないんだよね。
生田先輩の本です。
−宇宙が量子レベルでの選択に直面するごとに、その可能な選択しすべてを実現するために必要な数のコピーに分裂していくとしたら――。
帰宅部に名を付けた「進路研究クラブ」に集う4人の高校生。彼らの世界がそれぞれに散っていく間際、それは少しだけの季節になっていた。
隠しきれず、誤魔化しきれず、逃げることさえできず、だから生ききることができなかった時代の、ほんの少しだけまだ世界が分裂する前のパラレルワールド。
感情移入ではないはずなのに、少しソウルにきました。久々に当たりですね。
ありふれた「生きづらさ」なのかもしれないけれど、こんなことはとうの昔に忘れて、卒業したような感覚で、思い出したくもなくて、でも、当時は真剣に抱えていたことなんだよね。
だからいまになって、むしろ笑えないんだよね。
竹内一郎(=さいふうめい)『人は見た目が9割』
著者がさいふうめいだと初めて知った。
読み終えた時点で内容の9割を覚えていない本。
いつだってコミュニケーションとは情報の在処なのでしょう。
魂を交わさない触れ合いはとりあえず脆くて。
だけど言葉はいくら紡いでも足りるというものではなくて。
それでもしかし言葉以上のもので交流できた人たちのことを、ソウルメイツと呼びたいのでありました。
著者がさいふうめいだと初めて知った。
読み終えた時点で内容の9割を覚えていない本。
いつだってコミュニケーションとは情報の在処なのでしょう。
魂を交わさない触れ合いはとりあえず脆くて。
だけど言葉はいくら紡いでも足りるというものではなくて。
それでもしかし言葉以上のもので交流できた人たちのことを、ソウルメイツと呼びたいのでありました。
日向咲嗣『「若者就職支援」150%活用術―バイト・派遣・契約から正社員になる!』
若者就職支援は、ニート対策よりほんとはワープア対策。
失業手当が得とか、そうゆうことじゃないよね。
こうゆう本から醜悪な綺麗事を全部切り捨てて、新しく作り直せたら素敵だと思う。現実見せながら支援できるようなやつで、実際に力になってくと思う。
読む必要のない奴が読んで、笑ってるのか頷いているのかしらないけれど、少なくともこうゆう類の本は、読んで欲しい誰かのためを思って書かれるべきだと思うからね。
若者就職支援は、ニート対策よりほんとはワープア対策。
失業手当が得とか、そうゆうことじゃないよね。
こうゆう本から醜悪な綺麗事を全部切り捨てて、新しく作り直せたら素敵だと思う。現実見せながら支援できるようなやつで、実際に力になってくと思う。
読む必要のない奴が読んで、笑ってるのか頷いているのかしらないけれど、少なくともこうゆう類の本は、読んで欲しい誰かのためを思って書かれるべきだと思うからね。
米原万里『嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (文芸シリーズ)』
60年代春前のプラハで過ごした幼少時代の親友たちを追って、30年後激動の東欧を訪れた米原万里のエッセイ。
歴史の中を生きた一人一人の人生が、その息づかいが聞こえる物語は、素敵。
60年代春前のプラハで過ごした幼少時代の親友たちを追って、30年後激動の東欧を訪れた米原万里のエッセイ。
歴史の中を生きた一人一人の人生が、その息づかいが聞こえる物語は、素敵。
ノベルを述べる148
2008年2月4日 読書
◇平山夢明『他人事』
平山夢明のグロホラー短編集。
特にたちの悪い病気か、最上級の悪夢のような一冊。
友達の誰一人にも、読むことをおすすめしない。読もうとしている奴がいたらとりあえず止めるかもしれない。
個人的には「仔猫と天然ガス」。
こんだけイカれてるともう拍手。
活字ホラーってほんとにすごい。
平山夢明のグロホラー短編集。
特にたちの悪い病気か、最上級の悪夢のような一冊。
友達の誰一人にも、読むことをおすすめしない。読もうとしている奴がいたらとりあえず止めるかもしれない。
個人的には「仔猫と天然ガス」。
こんだけイカれてるともう拍手。
活字ホラーってほんとにすごい。
食い逃げはしたことない
2008年1月31日 読書
山田真哉『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字 〈上〉』
数字の読み方は大事ですね。
数字って決定的だからこそ、ハッキリと意志を持ってごまかさないとならなくなるわけですな。
下巻は読まないだろうな。
数字の読み方は大事ですね。
数字って決定的だからこそ、ハッキリと意志を持ってごまかさないとならなくなるわけですな。
下巻は読まないだろうな。
ノベルを述べる147
2008年1月30日 読書 コメント (2)
◇京極夏彦『嗤う伊右衛門』
京極テイストで現代によみがえった「四谷怪談」。自身のキャラ・小股潜りの又市も登場しながら、伊右衛門とお岩の壮絶な物語は、切なく美しき悲恋物語として生まれ変わった。幽霊や怪異ではなく、人間の心の暗黒を京極らしく描き出す。
−又市は、足力按摩の宅悦に、民谷又左衛門の娘、岩の仲人口を頼まれる。娘を手ごめにされた薬種問屋の依頼を受け、御先手組与力の伊東喜兵衛に直談判した際、窮地に立たされた又市らを救ったのが又左衛門だった。不慮の事故で隠居を余儀なくされた又左衛門は、家名断絶の危機にあるというのだ。しかし、疱瘡(ほうそう)を患う岩の顔は崩れ、髪も抜け落ち、腰も曲がるほど醜くなっていた。又市は、喜兵衛の1件で助っ人を頼んだ浪人、境野伊右衛門を民谷家の婿に斡旋する。
伊右衛門、お岩、2人の不器用な人間模様が切なくて、人の心はこんなにもこんななのかと思いつつ読み終え、最後はハッピーエンドだったなと思った。
京極テイストで現代によみがえった「四谷怪談」。自身のキャラ・小股潜りの又市も登場しながら、伊右衛門とお岩の壮絶な物語は、切なく美しき悲恋物語として生まれ変わった。幽霊や怪異ではなく、人間の心の暗黒を京極らしく描き出す。
−又市は、足力按摩の宅悦に、民谷又左衛門の娘、岩の仲人口を頼まれる。娘を手ごめにされた薬種問屋の依頼を受け、御先手組与力の伊東喜兵衛に直談判した際、窮地に立たされた又市らを救ったのが又左衛門だった。不慮の事故で隠居を余儀なくされた又左衛門は、家名断絶の危機にあるというのだ。しかし、疱瘡(ほうそう)を患う岩の顔は崩れ、髪も抜け落ち、腰も曲がるほど醜くなっていた。又市は、喜兵衛の1件で助っ人を頼んだ浪人、境野伊右衛門を民谷家の婿に斡旋する。
伊右衛門、お岩、2人の不器用な人間模様が切なくて、人の心はこんなにもこんななのかと思いつつ読み終え、最後はハッピーエンドだったなと思った。
ノベルを述べる146
2008年1月23日 読書木下武男『格差社会にいどむユニオン―21世紀労働運動原論』
格差問題は、雇用・労働問題がそのほとんど。つか年収1千万の人と500万の人の格差は論の外で。問題は、増大してる200万以下の人たちの最低保障の話。努力・競争しなければ最低ラインもままならない現状こそが元凶。弱い人たちを守りきれない社会が根本悪。底辺が最底辺見て自分はまだマシだとか言ってるのが哀れ。
ひとりぼっちじゃ戦ってゆけないし生きていけないこと知ってる奴らの方が人間的。
この本で述べられてる多くのことを支持する。くだらない綺麗事じゃないから手を繋ぐ。
内的要因としては新自由主義的な構造改革。外的要因にはグローバリゼーション。
企業は、労働力を人件費コストととらえ、合法・違法含めたダンピング戦略に走っている。
国は、財政難と無駄遣い構造維持のため、セーフティネットの拡充を怠ってる。
無責任極まりなさすぎた自己責任論も終息しつつ、痛みに耐えるのにも限界があることが囁かれ始めてる。
脱消費やらスローライフやらが、ルサンチマンなのか。
自己投資や財テクは、金儲けは悪いことですか、なのか。
優しくない正義は、ときおり、無責任に他の何かを擁護し、批判し、切り捨てたよね。
無力な者たちが生活のために手を繋ぐ。
逃げられないから手を繋ぐ。
たとえNGワードでも否応なくキーワード。格差問題労働問題を語る人なら、どっかで触れなくてすませられるわけがないと思うんだけど。
労働組合――ユニオン。
僕の友達に、ユニオンで活動してる人がいる。
僕の友達に、ユニオンが必要な人がいる。必要じゃない人もいる。必要なのに必要ないと強がってる人もいる。
ユニオンに助けを求めた人がいる。自己責任論を唱えてた人が結局ユニオンに助けを求めたこともある。
ユニオンに助けを求めるべきだった人もいる。泣き寝入りや自殺をした人たちもいる。
一方でユニオンに救われた人たちがいる。
ユニオンで、人を救い続けている人がいる。
欧米とはあまりにも土壌が違うから、理想で終わることもある。
それでも、これからはもっと多くの人が関心を持っていい時代だと思う。
社会が不安定になってきたことの反動でもあるけど。
がんばれ。ニュージェネユニオン☆
格差問題は、雇用・労働問題がそのほとんど。つか年収1千万の人と500万の人の格差は論の外で。問題は、増大してる200万以下の人たちの最低保障の話。努力・競争しなければ最低ラインもままならない現状こそが元凶。弱い人たちを守りきれない社会が根本悪。底辺が最底辺見て自分はまだマシだとか言ってるのが哀れ。
ひとりぼっちじゃ戦ってゆけないし生きていけないこと知ってる奴らの方が人間的。
この本で述べられてる多くのことを支持する。くだらない綺麗事じゃないから手を繋ぐ。
内的要因としては新自由主義的な構造改革。外的要因にはグローバリゼーション。
企業は、労働力を人件費コストととらえ、合法・違法含めたダンピング戦略に走っている。
国は、財政難と無駄遣い構造維持のため、セーフティネットの拡充を怠ってる。
無責任極まりなさすぎた自己責任論も終息しつつ、痛みに耐えるのにも限界があることが囁かれ始めてる。
脱消費やらスローライフやらが、ルサンチマンなのか。
自己投資や財テクは、金儲けは悪いことですか、なのか。
優しくない正義は、ときおり、無責任に他の何かを擁護し、批判し、切り捨てたよね。
無力な者たちが生活のために手を繋ぐ。
逃げられないから手を繋ぐ。
たとえNGワードでも否応なくキーワード。格差問題労働問題を語る人なら、どっかで触れなくてすませられるわけがないと思うんだけど。
労働組合――ユニオン。
僕の友達に、ユニオンで活動してる人がいる。
僕の友達に、ユニオンが必要な人がいる。必要じゃない人もいる。必要なのに必要ないと強がってる人もいる。
ユニオンに助けを求めた人がいる。自己責任論を唱えてた人が結局ユニオンに助けを求めたこともある。
ユニオンに助けを求めるべきだった人もいる。泣き寝入りや自殺をした人たちもいる。
一方でユニオンに救われた人たちがいる。
ユニオンで、人を救い続けている人がいる。
欧米とはあまりにも土壌が違うから、理想で終わることもある。
それでも、これからはもっと多くの人が関心を持っていい時代だと思う。
社会が不安定になってきたことの反動でもあるけど。
がんばれ。ニュージェネユニオン☆